1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

〈那須・焼かれた2遺体〉逮捕された刺青男は「中国人をぶん殴った」などワル自慢するもクラブ界隈では「頼れるアニキ分」で「仕事は真面目ないい奴」と評判、16日未明にはアリバイも

集英社オンライン / 2024年4月23日 20時28分

〈那須・焼かれた2遺体〉逮捕された男は「カエルとダルマの刺青」SNSには仲間と「♯チームゴミ」で投稿も。いっぽう“宝島ロード”では一部店舗が営業再開するも…〉から続く

栃木県那須町の河川敷で、東京・上野で焼肉店などを多数展開している宝島龍太郎さん(55)と妻とみられる女性の他殺体が燃やされていた事件で、死体損壊容疑で逮捕された建設業、平山綾拳(りょうけん)容疑者(25)=埼玉県越谷市=所有の乗用車から妻の運転免許証が見つかっていたことがわかった。車内からは血痕も検出されており、栃木県警と警視庁の合同捜査本部(警視庁大崎署)は暴行、殺害された宝島さん夫妻がこの車で運ばれ現場に遺棄されたとみて、共犯者の割り出しなどを急いでいる。



〈画像多数〉名物ママだった妻のA子さんの写真と平山容疑者の「カエルとダルマ」の刺青写真

 

誰かを「アニキ」と呼んでいたこともなかった

平山容疑者は合同捜査本部の調べに対し「名前も言えないがアニキに頼まれて凶器などを準備し、車を貸した。自分は現場にも行っていない」などと供述しており、事件は複数による犯行とみられる。
男女の遺体は4月16日早朝に発見され、平山容疑者は翌17日朝に東京都品川区の五反田駅前交番に出頭していた。その直前まで働いていた埼玉県内の建設会社の関係者はこう証言する。

「リョウケンのことですよね。たしか先週の15日ごろまでは普通に出勤していたと職人さんが言ってましたが、その翌日から連絡が取れなくなって、現場のリーダーからも『電話してもまったく出ないんすよ』と相談されてたんです。まあ社会人だし2~3日連絡が取れないくらいで捜索願いを出そうとは思いませんでした。でも、『何かあったかもしれないから親御さんにでも連絡しようかな』と心配し始めた矢先、ニュースで逮捕されたことを知ったという感じで...。その後はウチに警察が来たわけでもないので、僕もよく事情がわかってないんですよ。リョウケンのプライベート面についてもよく知らないし、彼が供述してた『アニキ』というのも、てっきり本当のお兄さんのことだと思ってたくらいですから。あの事件があってからも、ここの職人さんはみんな変わらずに仕事してますし、関わっている人はいないと思います」

平山容疑者は都内の専門学校卒業後、塗装工を経て千葉県内の建設会社で数年働いた後、昨年夏ごろからこの埼玉県の建設会社で働き出したという。関係者が続ける。

「この業界では知り合いに紹介されて会社を移ることがほとんどなので、リョウケンもそのパターンだったんじゃないかな。ウチは職種でいうと『多能工』『電気工』『配管』『鳶職』とかがありますが、リョウケンはおもに鳶職をメインにやってました。職人さんは現場へ直行直帰するのが基本ですが、無断欠勤があったとは聞いたことありません。仕事も時間内に終わらせるし、お客さんからクレームを入れられたこともないので、真面目に働いていたんだと思います。実際に、昨年の11月ごろに顔を出した現場でも、リョウケンは周囲と無駄口をたたくわけでもなく、黙々と仕事をしてましたから」

 ケンカなどのトラブルでは仲裁役だった

ここでも平山容疑者が誰かを「アニキ」と呼んでいたこともなかったという。

「ここの職人さんは年代もさまざまで、いろんな現場にチームで行きますが、基本的に先輩に対しては苗字にサン付けで呼ぶことがほとんど。報道ではリョウケンが『アニキ』と供述したと伝えられていましたが、少なくともここでは、彼から『アニキ』なんて言葉を聞いたことありません。逆に彼のことはみんな『リョウケン』と呼んでいました。ここは職人さんの出入りが激しい会社だし、会社全体での飲み会が開かれることもないのでリョウケンのプライベートに関してはわからないですね。もしかしたら職人さん同士で飲みに行ったりする機会はあったかもしれませんが...」

平山容疑者が数年前に勤めていた千葉県内の建設会社の関係者も「アニキ」の存在には首をひねった。

「およそ1年ぐらい一緒に働いていましたが無断欠勤もなく仕事もマジメにやっていました。辞めたのは去年の8月で、その後は埼玉のほうに行くと聞いていました。もともと知り合いの紹介でここに来ましたが、その前は塗装屋をやっていたと言ってました。悪い連中や反社と繋がりがあって『アニキ』がいたとかそんな話は聞いたことないし、そんな風に思ったこともありませんね」

逆に平山容疑者は、都内の顔馴染みのクラブでは「アニキ分」で通っていたという。軽快なJポップを流していた同クラブのスタッフは驚きを隠せなかった。

「リョウケンが逮捕されたのを知ったのは昨日ですね。知り合いからテレビ報道の映像が送られてきたときは『え、ウソだろ?』って感じで。リョウケンが最後にウチに来たのは今月の初めか先月の終わりころだったけど、いつも通りここの友達と卓を囲んで喋ってたからやっぱりショックですね...」

平山容疑者は5年ほど前からこのクラブに顔を出すようになり、そのうち週末の深夜には常連になっていったという。

「基本的にリョウケンは一人でウチに来て『おーう』みたいな感じで友達と合流するんですけど、ここのクラブは平均年齢が20歳くらいと若いので、リョウケンはみんなの兄貴的な存在でした。それこそ後輩の相談によく乗っていたし、お酒が回ってケンカなどのトラブルが起きたときは『やめとけやめとけ』と止めにいってました。

リョウケンは外見こそ派手だしガタイもいいので、彼が止めに入るとケンカが終わったりしたので、真面目ないい子って印象でしたね。だから後輩たちからも『リョウケンくん』と慕われていたし、彼がウチに来ると、わらわらと卓に人が集まるような感じでした。酒がめちゃくちゃ強いというわけではなかったけど、これ以上飲むとヤバいと思うときは飲まなかったし、ちゃんと自制できる子でしたよ」

旧友にはバイオレンスに“キャラ変”した自慢話も…

平山容疑者はここでも仕事熱心な一面を見せ、翌朝の現場仕事に影響がないように心がけていたという。

「ここで盛り上がった夜に『もうちょっといろよ』と誘っても『いや、現場早いんで...』と帰ることも多かったんです。知り合いをウチに連れて来ることもありましたけど、ほとんどが地元の後輩でした。建築関係の仕事をしている1コ上の先輩と来たことも何度かありますが、お互いタメ語で話す仲でしたし、リョウケンから『アニキ』なんて言葉は聞いたことがありません」

クラブではトラブルバスター的存在で、自身が「アニキ」で通っていた平山容疑者も、高校時代からの旧友にはバイオレンスに“キャラ変”した自慢話を吹聴していたようだ。

「根はほんといいやつでサッカー部でも必死に取り組んで、最後はフォワードでレギュラー入りしてました。母子家庭で家にも何度か遊び行きましたが、お母さんはとても優しいし、リョウケン自身もほんと優しいやつで高校時代は誰かを殴ったりとか捕まったりとかそんなことは一切ありませんでした。

だけど20歳すぎたころから渋谷や六本木のクラブに出入りするようになって『クラブで仲良くしてる人らがいるんだけど、いつもVIPでめっちゃ奢ってくれるんよ』と変わり始めた。そこから徐々にワル自慢するようになって『この間、飲み屋で絡んできたやつぶっ飛ばしたんよ』『中国人と揉めて気に食わないからぶん殴った』『車触られてムカついたからケンカした』みたいな話をよくするようになっていきました。
でも、タトゥー入れたりして見た目は変わっても中身は高校時代のままで、今年に入ってからも連絡は取り合っていて、『いつ飲みにいくんだーい?』とか言ってたんですよ。もらいタバコよくしてたぐらいカネもなかったやつなんで、闇バイトとかもしてなかったと思うんですけど……。一体なんであんな事件に関わったんですかね」

“真面目”な部分も残っていたからか、平山容疑者は責任の重大さに青ざめ、交番に自ら出頭してきたのだろうか。

「平山は遺棄現場には行っておらず、16日未明には都内の防犯カメラに映っており、アリバイもある。宝島さんと面識もなく道具を準備した末端にすぎない」(社会部記者)

「アニキ」やその先の「首魁」にたどり着けるかどうか、捜査本部の手腕にかかっている。

※「集英社オンライン」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。
メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

X(Twitter)
@shuon_news  

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください