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焼肉食べ放題店の元経営者が明かす“裏事情”。注文されると「苦しい/嬉しい」メニューとは

日刊SPA! / 2024年4月3日 15時54分

 また、BSE問題(狂牛病:2003年12月23日、米国内で BSE の疑いを受けた牛を発見と発表)以降、焼肉食べ放題を導入する店は、主要牛肉である米国産牛の輸入が停止され、日本の焼肉業界は米国産牛が仕入れられなくなり、それが原因で倒産する焼肉チェーンも続出しました。急遽、豪州産牛の輸入にシフトしましたが、豪州産牛は米国産牛と輸入シェアは40%強と同程度でしたが、主にハンバーガー店向けに使用される牧草肥育の赤べた牛肉です。

 焼肉には向いておらず、米国産牛の輸入が停止された最初の頃は、豪州産牛を提供する店には顧客から不味いとクレームが多発し、顧客離反が相次ぎました。今は日本人向け仕様の穀物飼育され、美味しい牛肉に改善して輸入されていますから安心です。

◆配膳ロボットの時給を計算すると驚きの…

 オペレーションですが、ワンカルビも他のファミレスチェーンと同様に、限られた人材の有効活用のために、配膳ロボットを活用しています。顧客は他業種と比べ高い粗利益率(65%程度)の外食には、美味しく価値ある料理や真心あふれる接客を求めているはずですが、今の外食を取り巻く労働力環境では、人による付加価値向上は厳しい状態です。人とロボットの効果的な組合せで、その店ならではの価値を提供する方が得策でしょう。

 配膳ロボットをリース提供するUSENによると、標準ロボットで月額リース料は3万3250円、1日12時間×30日稼働で時給92円となるそうです。賃上げ機運が高まる中、各都道府県の最低賃金は上昇しています。大阪の最低賃金は1064円で、それをクリアした賃金程度では、アルバイトは集まりません。

 感情がなくシフト管理も容易で、充電すればフル稼働が可能で、お客さんも和ませてくれます。従業員の接客態度でクレームが発生することも多いですが、ロボット相手ならそういうこともないでしょう。人と機械をうまく組合せて最適なオペレーションの確立が必要ですね。これからは、機械化・自動化・省力化はやむを得ないですから、効果と効率をよく考えてやってもらいたいと思います。

◆外食チェーンの調理システムの基本

 外食チェーンは基本的に、コックレスの調理設計を前提にして、ローコスト・オペレーションを確立しています。コックレスとは、熟練コックがいなくても調理が可能という意味であり、技術的に未熟なスタッフでも提供可能な調理システムを構築することを目的にしています。

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