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都内「自転車が命がけ!」危険スポット5選 「左折車こわっ!」「マジで、ここ進むの…?」

乗りものニュース / 2024年5月19日 8時12分

環七通り方南町交差点。クルマは直進禁止、かつ歩車分離信号。ここに危険がある(植村祐介撮影)。

自転車の通行方法はしばしば議論になりますが、都内には、ルールに厳密な自転車が、危険な思いをするスポットもあります。通行注意な5か所を紹介します。

「車道の左側を走行」すると、かなり怖いスポットも

 2007年の道路交通法改正に合わせ定められ、2022年に改訂を受けた「自転車安全利用五則」では、自転車は「車道が原則、左側を通行 歩道は例外、歩行者を優先」と、「自転車は車道を走る乗り物」というルールが強く打ち出されています。しかし東京の道路は、その整備の観点がクルマのスムーズな通行と歩行者をクルマから守ることに重点が置かれたためか、「自転車は車道」という原則を守っていては安全に走れない場所があることも事実です。
 
 今回はそうした東京の道路のなかから、道路の構造や地形などで「自転車が通行するのが命がけ」なところを5つピックアップしたいと思います。

「王子駅前」交差点(明治通り外回り)

 池袋方面からきた明治通りは、飛鳥山に沿って都電とともにカーブする急坂を下り、王子駅のJR線ガードをくぐったところで、赤羽方面に向かう北本通りが分岐します。この交差点は第一車線が北本通りへの左折専用となっていて、車道を直進する自転車は、左折車の間を縫うように交差点を渡ることに。

 ここは、ドライバーからも左後方にガードがあるため視認性が悪く、無灯火の自転車を見落としがちです。安全第一を考えるなら、あえて車道用信号の青では進まずに、路肩の導流帯(ゼブラゾーン)で待ち、車道用信号の直進青矢印を待って渡りましょう。

「方南町」交差点(環七通り)

 環七通りは「路肩が狭い」「大型車のわだちで路肩が凸凹している」など、自転車にはそもそも条件の悪い道路です。そして交差する大通りのほとんどと立体交差しますが、自転車は高架、アンダーパスとも通行が禁止されているため、側道を進み、信号にしたがって交差点を渡る必要があります。

 ところがそうした交差点のうち、方南通りと交差する「方南町交差点」は、歩車分離、かつクルマ(路線バス、二輪のぞく)は直進が禁止されているため、「直進する対向車はいないし、歩行者用の信号は赤だから横断歩行者はいない」と考えた右折車が、前方の確認をおろそかなまま交差点に進入するケースが少なくありません。

 そのため赤信号から青信号になり、交差点に進入するときは、一般の交差点以上に対向右折車の動きに注意する必要があります。より安全を求めるのであれば、横断歩道に移って歩行者用信号にしたがい進行しましょう。

「車道を進め」が怖すぎる…

 できれば車道を通りたくない――そんな道路もあります。

湾岸道路(国道357号)

 東京の湾岸沿いに首都高湾岸線を挟みつつ走る一般道の大動脈が、国道357号です。開通当初に多く見られた他の道路との平面交差は改良が進み、多くの交差点を立体交差でまたぐ、快適な道路になっています。

 この湾岸道路、そうした立体交差の高架部やトンネルをのぞき、大部分で自転車の通行がOKになっています。

 制限速度は60km/hですが、クルマの流れは70km/hを上回り、80km/h近くなることもしばしば。その一方で、車線幅は狭く、自転車で車道を走るのはかなり危険がともないます。湾岸道路を走る際は歩道通行を考えたほうがよさそうです。なお、国道357号の本線歩道の大部分では歩行者の姿を見ることはほとんどありませんが、あくまでも歩行者優先であるということは忘れずに。

皇居・桔梗門警備派出所前(内堀通り内回り)

 皇居前を南北に走る内堀通りは、内回り4~5車線、外回り3車線が確保され、開放感ある大通りです。ただ祝田橋から北上してきた内回りは、東京駅から延びる行幸通りと交差する桔梗門前で、わずかに左へ進路を変え、第一車線、第二車線を走るクルマが左に寄りがちです。

 そのため、自転車でクルマの左側を併走して交差点に進入すると、路肩側に寄ってきたクルマに進路を塞がれ、危ない思いをすることがあります。この区間は流れも速いので、自転車での車道通行は避けたほうが無難でしょう。

 なお歩道走行は「皇居ランナー」が観光客を縫って走っているような状況なので、車道走行とはまた別のリスクがあります。1本東側に並行する日比谷通りであれば、歩道を歩く人も少なく、より安全に移動できます。

新宿区「近衛坂」(目白日立クラブ裏)

 最後は番外編、山手線目白駅と高田馬場駅の間にある近衛坂です。このエリアには神田川が削った急斜面を上り下りする急坂がいくつもあり、斜度だけで言えばもっと急なところもあります。しかしここをチョイスした理由は、その道のつくりです。

 高低差約15mを100mで結ぶ坂道は、クルマ1台分の幅で、かつ緩やかなS字になっていて、見通しがありません。坂は下から上への一方通行で、上から自転車で降りてきたときに上ってくるクルマに出くわすと、逃げようがないのです。しかもここは、坂の上の高級住宅街に住む人々を乗せたタクシーが通る抜け道になっているため、道幅の割に交通量は多めです。

 また路上にはスリップの原因となるマンホールが罠のように待ち構えています。もしマンホールの上にタイヤがあるときに慌ててブレーキを握ると、スリップしての転倒は必至です。

 かつては住戸の駐車場に出入りするための金属製スロープが設置され、路肩に逃げることも困難でしたが、自転車への配慮のため(?)か、現在は撤去されています。

※ ※ ※

 以上、東京の自転車危険スポットを5つ、ご案内しました。自転車に乗るとき、ルールを守ることは大切ですが、ルール至上主義ではかえって危険な場合もあります。そのあたりはぜひ柔軟な対応を心がけましょう。

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