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ロレックスが新作を発表。「中古相場に与える影響」を腕時計投資家が分析

日刊SPA! / 2024年4月14日 15時52分

 さらに、今年シリーズ廃止が発覚した「ヨットマスター2」についても、今のところ中古相場が反応する様子はありません。

 近頃は、生産終了になったとしても「相場が一気に上昇する」といった傾向がなく、新作発表が中古相場に与える影響は以前よりも弱まっているといえる状況なのです。

◆新作が中古相場にもたらす影響

 さて、もう1つ、新作が中古相場にもたらす影響があるといえます。それは、新作発表によって注目された結果、「人気モデルの地位が入れ替わる」という点であります。

 例えば、今年の新作発表の場合、約5年ほど廃止状態となっていたGMTマスター2の「黒ベゼル」が復活したわけですが、仮にそれが注目されたならば、「過去モデル含め、黒ベゼルのGMTマスター2の中古相場が上昇」という現象が起こるわけです。

 とはいえ、黒ベゼルのGMTマスター2は今のところ「目立った注目」となっている様子がないといえるため、GMTマスター2の「人気要素」が現在王者の「青赤」から「黒」に変わるということは今のところ起こっていないといえます。

 かつては、新作発表時に「人気モデルの天変地異が起こる(例:2016年のデイトナ発表時に、人気文字盤色が黒⇒白に変化)」とか、「生産終了が発覚したモデルが急上昇する」などの現象が見られましたが、ここ3年4年ぐらいにおいては、あまりそういった現象が見られないといえます。

 とはいえ、昔も「生産終了になったのに上昇しなかった」という場合があるため、今後も、新作発表時に相場が変わらないということが続くとは限りません。

 おそらくですが、最近の新作発表時に相場変化が起こらないのは、以前は珍しかった要素(例えば、短期間で生産終了となるモデル)が珍しくなくなったといった事情があるように思います。ただ、状況はいきなり変わるということもあるため、今後の新作発表では「相場が一変」とか「人気モデルが変わる」といったことが起こっても不思議でないでしょう。

◆短命モデルだからこそ、希少価値が付くことも

 最後に補足ですが、2021年以降においても、「生産終了」で上昇したモデルがあります。それが、デイトナのメテオライト文字盤(2021年登場版)であるわけですが、こちらはデビューから2年での生産終了となりました。こういった“短命モデル”は、今やロレックスでは珍しくないわけですが、「メテオライト文字盤」という高級要素と希少性が『生産終了で高値』ということをもたらしたのだと思います。

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