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テレビ離れのZ世代も見ている「テレビCM」って? タイパ重視のZ世代が惹かれる仕掛けとは

東洋経済オンライン / 2023年12月11日 14時0分

「タイパ」は聞きなれない言葉かもしれないが、昔からある「コスパ」と似たものだと思えば理解しやすいだろう。コスパとは、使った費用(コスト)に対して得るモノ(パフォーマンス)の大きさを表す「費用対効果」のことである。

この「費用(コスト)」の部分を「時間(タイム)」に置き換えていわれ始めたのが「タイパ」である。つまり、使った時間(タイム)に対して得るモノを大きくしたいという気持ち、すなわち「時間対効果」という効率面を大きくしたい気持ちのことである。

この「タイパ」志向が基で、Z世代を中心に動画を倍速で視聴する、というスタンスが定着している。動画には通常、再生スピードを1.5倍や2倍にする機能が備え付けられており、大学のオンライン講義などでは生講義でないなら「倍速視聴」は当たり前で、「エンターテインメント」としての映像作品も倍速で見る人が多いという。

これら「タイパ」重視の背景にはZ世代に強い「失敗したくない」志向がある。動画配信サービスが充実化したことから、友人知人との話題となる作品にはドラマだけでなく、映画やアニメなど膨大な数に上る。それらをチェックしておかないと友人知人との会話においていかれてしまうおそれもあり、話題となりそうな作品は1つでも多くチェックする必要がある。

そのため、1つの作品をじっくり見ることよりも多くネタを手に入れることを優先し、倍速などでの動画視聴は必須になる。さらには視聴する動画が面白くなかった場合に備え、映画を観る際にはどんなエンディングとなるのかを把握してから視聴したり、ミステリーものなら犯人を知っておいてから視聴するといった「ネタバレをチェックしてから」といった行動をとる人もいる。

ここまでくるともはやZ世代にとってはメディアを楽しむものではなく、情報を得るためのコンテンツとして「消費する」ものとしての感覚に近いのではないだろうか。Z世代はデジタルネイティブな世代ともいわれ、普段から大量の情報に触れ、その中から欲しい情報を効率的に入手することが当たり前の環境を生きている。「タイパ」を重視するZ世代には、他世代と異なるニーズがあり、行動がまったく違ってくることを意識しなければならない。

Z世代にテレビCMを見てもらうには?

テレビをながら見、ながら聞きしてしまうZ世代では、テレビCMはなおさら見られないのではないか。テレビCMを意識してもらうにはどうすればいいのだろうか。

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