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老後の住まい「住み替え」成功と失敗のリアル 想定外の「自宅が売れない」「新居でトラブル」

東洋経済オンライン / 2024年3月16日 18時0分

その後、気になっていたUR賃貸住宅を息子さんと2人で見学。おしゃれにリノベーションされた部屋を賃貸契約することになりました。

家賃2カ月分の敷金を払っただけで、礼金や仲介手数料、保証人も不要。更新料もありません。新居は45㎡の1LDKで、家賃は管理費込みの約10万円です。

自宅は月々15万円で貸すことができました。幸いにも、住宅ローンは完済済み。また、遺族基礎年金と遺族厚生年金を合わせて毎月13万円ほどの収入があります。

月収は合わせて28万円。1000万円の夫の生命保険金も手つかずです。新居の家賃と自宅の管理費等の3万円を差し引いても、残りの約15万円は生活費や趣味に使えます。

愛着のある自宅を手放さずに賃貸に出し、自身はおしゃれなマンション暮らし。年金と家賃収入で悠々自適な生活を送れているそうです。

「買い替え特約」で売却失敗時のリスク回避

【住み替え成功例】
買い替えたいのに期日までに自宅が売れず、買取業者を活用してすぐに現金化。新幹線が停車する駅近くの物件に買い替え成功

一戸建てに住むTさん夫婦のお話。

夫は70歳を迎えて仕事を引退。「仕事を辞めたら、ゆっくり全国を温泉旅行でもしたいね。わが家をリフォームするか住み替えるかして、少しずつ終活しないとね」と、日頃から妻と話していたそう。

でも、2人の家は旅行には不便な立地でした。子育てと通勤を優先して選んだ家ですから、それも仕方ありません。

そこでご夫婦は、豊かな老後のため新幹線の停車駅に近く、空港にも出やすいエリアに建つ物件に買い替えようと決めました。

ほどなくしていい物件が見つかりました。売主になぜ売るのか確認したところ、気に入っていたが転勤のため泣く泣く売却することにしたとのこと。すぐに購入の意思を伝えて契約し、引き渡し時期は3カ月先に決定しました。

同時に自宅の売却活動もスタート。念のため、新居の契約には「買い替え特約」をつけました。これは、自宅の買い替えで新居を先にキープしたい場合、買主と売主の間で交わされる特別な約束ごと。

内容は、「あらかじめ決めておいた日付までに一定の金額以上で自宅が売却できなかった場合、新居の購入契約を白紙にできる」というもの。

特約を結んでおくことで、売却に失敗した場合でも、違約金を払うことなく新居の購入契約を解消することができます。契約時に前金として支払っている手付金も返金されます。

実際、売却活動を始めてから、何組もの家族が内見に来ましたが、なかなか買い手が決まりません。

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