平気で「安い味噌」買う人が知らない超残念な真実 「安いものは"裏"がある」"値段だけ"で選ぶ罠
東洋経済オンライン / 2024年3月23日 12時1分
70万部の大ベストセラー『食品の裏側』の著者、安部司氏が開発した8万部突破のレシピ集『世界一美味しい「プロの手抜き和食」安部ごはん ベスト102レシピ』に続き、『世界一美味しい「プロの手抜き和食」安部ごはん2 ベスト107レシピ』が発売され、発売7日で増刷するなど反響を呼んでいる。
【写真で見る】「無添加の神様」安部氏が考案した「魔法の調味料」なら、自宅で簡単に作れる「絶品安部ごはん」
『食品の裏側』発売後、全国の読者から受けた「何を食べればいいのか?」という質問に対する答えとして、安部氏が自ら15年かけて開発した膨大なレシピノートの中から、「簡単に時短に作れるレシピ」を厳選したレシピ集だ。
いまなお食品添加物の現状や食生活の危機をメディア等で訴え続けている安部氏が「平気で『安い味噌』を買う人が知らない残念な真実」について語る。
*味噌シリーズの1回目:味噌の「米・豆・赤・白」の違い、正確に言えますか?
*味噌シリーズの3回目:平気で「だし入り味噌」使う人の超深刻すぎる盲点
「伝統的な味噌」と「速醸味噌」の違い
前回記事「味噌の『米・豆・赤・白』の違い、正確に言えますか?」の冒頭で「味噌汁が家庭の食卓から消えつつある」と述べました。
「子どもが味噌汁を飲まない」という家庭も多いのですが、「家庭で使う味噌」をいいものに見直すだけで、大きな違いがあるはずです。
私は講演や食育セミナーで全国を回りますが、「どんな味噌を使っていますか?」と聞くと、多くの人が「特売の安価な味噌」と答えます。
「だし入り味噌」「減塩味噌」を使っているという家庭も多くあります。
「安かったから」「便利だから」で選んでいたとしたら、いま一度、味噌選びについて考えてみませんか?
味噌は煮たり蒸したりした大豆をつぶして、麹と塩を加え、熟成させて作ります。
この発酵・熟成には1年以上かかります。なかには2~3年かけて作られるものもあります。
日本には四季があります。冬は気温が低く、夏は気温が高い。
この自然の温度の中でじっくり時間をかけて発酵・熟成することで味噌本来の風味や複雑なうま味が生まれるのです。
しかし、これをもっと早く作る方法があるのです。
それが「速醸」という方法です。
醤油や酒と同じことが、味噌でも行われている
これは材料を仕込んだのちに、酵素を加えて加温することで発酵を促進し、短期間で仕上げる方法です。
「速醸」は大量生産でき、はるかにコストが安く作れます。
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