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希代の起業家が伝授「新規事業の成功」見極める技 その提案は多くの人の「痛み」に寄り添えているか

東洋経済オンライン / 2024年4月5日 17時0分

毎日直面する問題──できることなら、通勤の往復のような、1日に数回遭遇する問題──を解決するなら、重大な問題に目をつけたことになる。

ウェイズの買収について、2013年にグーグルと話をしたとき、CEOのラリー・ペイジは、「グーグルは『歯ブラシモデル』──つまり、1日に2回使うもの──に興味がある」と言った。ウェイズはまさに、そのとおりのモデルだった。

それでは、TAM(Total Addressable Market:獲得可能な最大の市場規模)とペイン(問題を解決する価値)の2つの軸からなるマトリクスを使って、問題について考えてみよう。

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この2×2のマトリクスを確認しながら、取り組む問題について、次の2つの質問に答えてみよう。

1.獲得可能な市場の規模はどのくらいか? この問題を抱える人は何人いるか? この問題に悩む企業は何社あるか?

2.もう1つは、さらに重要な質問だ。「どの程度のペインをともなう問題か(解決する価値はどのくらいあるか)?」。ペインは、頻度(どのくらい頻繁に悩まされるか:使用頻度)と強さ(どのくらい痛いか:価値の高低)のどちらか、あるいは両方によって測定できる。

あなたが取り組む問題が明確になった時点で、もう一度このマトリクスに戻り、どの位置にあてはまるかを確認しよう。

高い頻度で発生する問題ほど「成功」につながる

それでは、マトリクスの4つのマスを1つずつ見ていこう。その問題を扱うと、あなたのスタートアップはどのカテゴリーに属することになるだろうか。

●「勝者」は、理解するのは簡単だが、見つけるのは難しい。たくさんのユーザーがいて、使用頻度・価値が高い、右上のマスに位置する。フェイスブックやグーグル、メッセージングアプリのワッツアップ、ウェイズを思い浮かべてほしい。

ウェイズを知った方法をたずねてみると、最も多いのは友人からのクチコミだ。消費者市場で成功した会社はどれも、友人から友人へのクチコミによって成長を遂げている。

プロダクトが高い頻度で利用される場合、クチコミが起こる可能性は飛躍的に高まる。プロダクトが使用される機会が多ければ、そのプロダクトについて誰かに話す人はより一層増えるからだ。

●「ニッチ」は、大成功を収めたり、ごく少数の人に大きなインパクトを与えたりする可能性がある(例えば、症例が少ない病気の治療)。あるいは、十分に活用されていないプライベートジェットのマーケットプレイスを立ち上げると考えてみよう。

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