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バラエティでも世界1位、どこまで攻める韓国勢 Netflix筋肉バトル「フィジカル100」の強み

東洋経済オンライン / 2024年4月13日 11時20分

日本円で約3300万円にあたる3億ウォンの賞金獲得を目指す参加者には、現役の韓国国体選手や少し前までそうだったスポーツエリートが100人中、30人もいます。総合格闘技UFCでかつて活躍したキム・ドンヒョンなど知る人ぞ知る顔ぶれも。また流行りのクロスフィットトレーナーから、ボディビルダー、ストリートダンサー、ユーチューバー、スタント俳優まで筋トレが日常茶飯事の面々が登場し、警察官や大工、経営者など職業にバリエーションを持たせています。体格も44キロから200キロまで幅広く、シーズン1より女性の出場者が増えています。

Netflix作品の顔なじみメンバーもいます。前作に参加した元消防士をはじめ、人気恋愛リアリティショー「脱出おひとり島」に出演したタレントや、「ペーパー・ハウス・コリア」でオスロ役を演じた俳優のイ・ギュホ、そして「ONE PIECE」からはゾロ役の新田真剣佑を真似た筋肉系コスプレイヤーが参加しています。ただし、イロモノ枠だと思わせるのは登場シーンだけです。番組では「クエスト」と呼ぶ、生き残りをかけた競技が始まると、参加者の誰もが真剣勝負を余儀なくされます。ラブコメ韓国ドラマの常連俳優イ・ジェユンも特別扱いされることなく、汗まみれの姿を見せます。

この番組の良さは、たとえ誰一人わからなくても、筋力、持久力、敏捷性、バランス、そして意志の力を競う過酷な「クエスト」に挑戦する姿そのものに面白さを見出していることにもあります。懸垂の回数をただただ数えている場面でさえも、その数に圧倒されてつい見てしまうといった具合です。例えるなら、関心を持っていなかった五輪種目をたまたま見始めたら、緊張感あふれるその姿に魅了されて見るのがやめられないという感覚に近いのかもしれません。つまり、参加者のキャラクター性に頼り過ぎていないのです。中途半端な笑いの要素やMC、スタジオコメントもありません。

基本的には男女の性差があってもハンデはいっさいなし。シーズン1では物議を醸した場面もありました。勝ち残りたいがために、一対一のデスマッチで明らかに体格の差がある女性をマッチョな男性が指名したからです。シーズン2でも男女横並びのルールが変わることはありませんでしたが、今度は女性が男性を指名するという見せ場が作られています。「タイマンには自信がある。私は戦いに来たのでどうせなら強い人と対戦したい」と、潔く言い放った総合格闘家の女性の挑戦は見ものです。

ドラマさながら「地下鉱山」のセット

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