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「スーパー割引」数学嫌いでもお得に計算するコツ 3つのパターンでどれが一番お買い得か考える

東洋経済オンライン / 2024年4月26日 12時50分

900円 × 20% = 180円

900円 - 180円 = 720円

と計算することができ、最終的な商品の値段は720円になります。

ここで重要なのは、レジでの「20%引き」は元々の商品の定価である1000円ではなく、10%割引された後の900円からの計算になるため、割引額が少なくなるのです。この事実がこの問題を考えるカギになります。

同様にパターンBも考えてみましょう。まず、1000円の商品に200円引きのシールが貼られているため、この時点での商品の値段は800円になります。そして、レジでさらにその10%引きになるため、

800円 × 10% = 80円

800円 - 80円 = 720円

と計算することができ、こちらも同じく最終的な商品の値段は720円になります。

ここまでで、多くの人は答えがパターンCになることが理解できたことでしょう。

10%+20%引きと30%引きの結果は違う

パターンCの計算は、割引が1回しか行われないので非常にシンプルになります。30%引きのシールが貼られているため、

1000円 × 30% = 300円

1000円 - 300円 = 700円

となり、パターンA、パターンBより20円安い700円になることがわかります。割引が1回でも、いちばん値段が安くなっているのです。

この問題を見て、「10%+20%引き」と「30%引き」の結果が一緒ではないことに違和感を持った人は少なくないでしょう。「10+20 = 30」であるから、直感的にこの2つは同じ意味であるとイメージしてしまいます。

しかし、計算式にも記した通り、割引が複数回行われる場合は、2回目以降の割引はすでに下がっている値段から割り引かれるため、値下げ幅が小さくなるのです。

具体的に言えば、10%引き後の商品の価格は定価の90%になっているため、その後行われる20%引きは

90% × 20/100 = 18%

となり、実際には18%引きになっていることがわかります。

パターンBでは、1回目の割引がパーセンテージではなく、そのまま引かれていますが、これでも2回目の割引率が小さくなるという事実は変わりません。

※外部配信先では画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

このように、どれも合計30%分の値引きがされている選択肢では、一括で30%引きになっているものがいちばん安くなるのです。

ただなんとなく割引率を見るのではなく、どのくらいの値段になるのかを考えることで、正確な判断ができるようになるでしょう。

数学がわかるとお得に買い物ができる

スーパーは、多くの人が日常生活において頻繁に使用する場所です。そしてそこには、多くの数字が溢れています。この数字をうまく扱うことで、数学を得意にしながら、よりお得に物事を判断できるようになる。まさに一石二鳥なのです。

数字をいかに扱えるかで、世の中の見え方は大きく変わります。

今回新たな発見があったと感じた人は、ぜひ日常生活のどのような場面で数字が使われているかに着目してみると、数学に対して面白く感じるようになるでしょう。

永田 耕作:現役東大生・ドラゴン桜チャンネル塾長

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