放送作家が伝授する「不適切にならず」ウケる話術 毒舌や冗談は「人間関係のいいスパイス」だ!
東洋経済オンライン / 2024年4月27日 19時0分
昨今は、コンプライアンスやハラスメント、SNSの炎上など、特に上の世代にとっては、何かときゅうくつな時代。とはいえ、自分を押し殺して当たり障りのないことばかり言っていては、おもしろくない人と思われるだけで、その他に何の印象も残せません。
ときには、不適切極まりない言い方が「人間関係のいいスパイス」になることも──。そんな「自分も相手も楽しいコミュニケーション」のコツを、『「おもしろい!」と思われる話し方のコツ』の著者で、一流放送作家の野呂エイシロウ氏に聞いてみました。
「部下との距離感」を一気に縮める秘策
軽口を叩いても許される関係性を築くためには、他愛もないことで構わないので、普段からその人と「コミュニケーションの回数を増やす」努力をしておくことです。
これは何も、たくさん話しかけろという意味ではありません。
いつもなら一往復で終わる会話のキャッチボールでも、少し工夫するだけでその回数を増やすことができます。
たとえば僕は、仕事柄、お菓子の手みやげをいただくことが多いのですが、1人では食べきれないので、後輩にあげることがよくあります。
その際、「よかったら食べて」とひと言だけで済ませるのではなく、
「お客さんからのもらい物でお礼を言わなきゃいけないから、どんなお菓子が入っていたかわかる写真をあとでもらっていい?」
などと伝えます。こうすることで、手みやげのおすそ分けも「コミュニケーションの回数を増やすツール」にすることができます。
相手としても、余ったものをただ横流しされるよりはうれしいはず。実際に写真をもらったら、「ありがとう。お客さんには内緒にしておいてよ」などと伝えれば、相手と秘密を共有することにつながり、さらに親密感が増します。
マルハラ。も「おもしろさ」で解決!
たとえば部下から「電車が遅延して、出勤が少し遅れそうです」と連絡があったとき、
「承知しました。」
とコメントの最後に「。」をつけて返事をすると、若者は怒っているような印象を受けて怖いと感じることがあるのだとか。
これは「マルハラ。」と呼ばれる現象で、絵文字やLINEスタンプに慣れ親しんだ若者特有の感じ方です。
でも、世代が違えば、感覚が違うのは当たり前。
僕も若い頃は“新人類”と呼ばれて、上の世代から宇宙人みたいにいわれていましたが、世代差なんて早く生まれてきたか、遅く生まれてきたかの違いだけで、基本は同じ人間です。
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