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名古屋土産「小倉トーストラングドシャ」なぜ人気 「ゆかり」「赤福餅」に続き、3位にランクイン

東洋経済オンライン / 2024年4月28日 11時50分

名古屋の喫茶店では定番の「小倉トースト」(筆者撮影)

いよいよGW。駅の売店や高速道路のSAなどでお土産物を選ぶのも楽しみの1つだろう。しかし、筆者が暮らす名古屋は長い間、“お土産不毛地帯”だった。坂角総本舗の「ゆかり」と赤福の「赤福餅」が人気ランキングの1位を争い、その後を春華堂の「うなぎパイ」が追いかけるという状態が長い間続いていたのだ。

【写真】小倉トーストラングドシャの「あん」の部分は、小倉あんの風味をきかせたチョコレート

赤福は伊勢で春華堂は浜松である。坂角総本舗も本社は愛知県東海市だ。厳密に言えば、これらは名古屋土産とは呼べないのではないか。

名古屋めしのブームとともに商品を開発

JR東海リテイリング・プラスによると、2024年3月の名古屋駅における人気お土産ランキングの1位は「ゆかり」で、2位は「赤福餅」。と、ここまでは以前と変わらないが、東海寿の「名古屋 小倉トーストラングドシャ」(以下、小倉トーストラングドシャ)が4位の「うなぎパイ」を抑えて3位にランクインしている。洋菓子部門では堂々の1位である。

実は、筆者も県外へ出張するときに必ずと言ってもよいほど小倉トーストラングドシャをお土産に持っていく。手渡された人の大半は、小倉トーストの写真が載るインパクトのあるパッケージを見ると、「名古屋は小倉トーストが有名ですよね」と言う。それが会話の糸口になるのである。筆者にとっては雰囲気を和ませて取材をスムーズに運ぶためのツールと言っても過言ではないのだ。

しかし、小倉トーストラングドシャについて何を知っているのかと言えば、実は売れているということ以外に何も知らない。そこで販売元の東海寿を訪ねて話を聞いてみた。

対応してくださったのは、支配人の小村祐二さん。支配人とは何とも変わった肩書だが、販売会社の責任者を意味するという。

「弊社は鳥取県米子市に本社がある寿スピリッツの名古屋エリアにおける販売会社として、1989年に設立されました。もともと寿スピリッツは温泉旅館を訪れるお客様向けのスイーツのギフトを作っていました。旅館へ来て最初に口にするのは部屋に用意されたお菓子であり、それが美味しかったらお土産に買ってもらえますし、旅館の利益にも繋がるわけです」(小村さん)

東海寿が最初に手がけた商品は「金鯱(きんしゃち)物語」というお菓子。商品名こそ名古屋をイメージさせるものの、中身はというと、全国の観光地でよく見かけるバニラとチョコレートのクリームをサンドしたゴーフルだったという。

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