★12月の天体イベント★ ふたご座流星群が絶好の観測チャンス！月と惑星の接近も

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12月はふたご座流星群が見頃を迎えます。今回は絶好の観測条件となるため流星を見るチャンスです。

夜空では木星と土星、金星も空で輝き、月との接近も楽しめます。水星が少し高度を上げるため、こちらにも注目です。

水星が東方最大離角

12月4日(月)に「水星」が「東方最大離角」を迎えます。夕方に南西の低空で水星が見られるため注目です。

東方最大離角とは、地球から見て水星が太陽から東側に最も離れる現象のことを呼びます。
地球の内側を公転する水星は、見かけ上では太陽から大きく離れることがなく、日の入り後の西の低空か、日の出前の東の低空にしか見えません。太陽から最も離れる最大離角の際は、普段よりも空高くに昇るため観測チャンスとなります。

今回は日の入り45分後の高度が約5度で低く、周辺に目印となる星はありません。方位と高度を確認して、南西の空が開けたところからお楽しみください。

▼4日(月)に沈む時刻（東京）
水星 17:46　太陽 16:28

細い月と金星が接近

12月も未明から明け方に、明けの明星の「金星」を見ることができます。金星は来年2月下旬頃にかけて明け方の空に見える予想です。とても明るいため、夜空の中でも目を引きます。

12月10日(日)の未明から明け方にかけては、細い月が金星に接近します。地球照を伴った幻想的な月と金星の競演は見物です。

▼昇る時刻（東京）
9日(土)　月 2:34　金星 3:14　太陽 6:38
10日(日)　月 3:36　金星 3:16　太陽 6:39

ふたご座流星群の活動が極大

12月14日(木)21時頃　東の空（東京）

12月15日(金)4時頃に、三大流星群の一つ「ふたご座流星群」の活動が極大を迎えます。14日(木)夜から15日(金)明け方が一番の見頃です。また、極大日の前後数日間は多くの流星を見られるチャンスがあります。

今年は極大時刻が4時で、月明かりの心配がないため、絶好の観測条件となります。

国立天文台によると、見晴らしが良く暗いところで1時間あたりに見える流星の数は、14日(木)21時頃には30個を超えそうとのことです。放射点が高い空に達する15(金)日0時から3時頃には、70個に達する可能性もあると予想しています。

放射点(※)のあるふたご座は18時頃（東京）には東の空に昇りはじめ、夜が更けると共に空の高くに昇ってきます。流れ星は空のあちらこちらに飛ぶため、街灯から離れた方向を中心に、なるべく広く空を見渡してみてください。
※放射点：流れ星（群流星）が飛び出してくるように見える天球上の点。

月と土星が接近

12月は、日が沈んで空が暗くなった頃には「土星」が南の空で輝き、夜が更けると共に西の空に沈んでいきます。土星は夕方の空が暗くなった頃に最も空高くで輝くため、早い時間の観測がおすすめです。

土星の左下には、1等星のフォーマルハウトの姿も見ることができます。

12月18日(月)には、月と土星が接近するため注目です。

▼18日(月)に沈む時刻（東京）
月 22:12　土星 21:40

月と木星が接近

12月は日が沈んで暗くなりはじめる頃には、「木星」が南東の空で輝く姿を見ることができます。木星はマイナス2.5等以上の明るさで輝くため、夜空の中でも特に目を引きそうです。

22日(金)夕方から23日(土)未明には、月が木星に接近します。上弦を過ぎた月と非常に明るい木星の共演は見物です。

▼23日(土)に沈む時刻（東京）
月 2:44　木星 2:31

12月の満月、英語で“Cold Moon”

農事暦における満月の呼び方

12月の月は、27日(水)9時33分に満月の瞬間を迎えます。

アメリカの先住民は季節を把握するために、各月に見られる満月に名前を、動物や植物、季節のイベントなど実に様々につけていました。

農事暦（The Old Farmer's Almanac）によると、アメリカでは12月の満月を「コールドムーン（Cold Moon／寒月）」と呼ぶようです。

出典・参考
国立天文台「ほしぞら情報」https://www.nao.ac.jp/astro/sky/
国立天文台「暦計算室」https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/
アストロアーツ「星空ガイド」 https://www.astroarts.co.jp/
The Old Farmers' Almanac