鎌田大地フル出場のローマダービーはデ・ロッシ率いるローマに軍配! マンチーニ弾守り切ってウノゼロ勝利【セリエA】
超ワールドサッカー / 2024年4月7日 3時1分
セリエA第31節、ローマvsラツィオが6日にスタディオ・オリンピコで行われ、ホームのローマが1-0で勝利した。なお、ラツィオのMF鎌田大地はフル出場した。
共にシーズン途中の監督交代に踏み切ったジャッロロッシとビアンコセレスティによる注目のデルビー・デッラ・カピターレ。
今年1月にモウリーニョ前監督を解任し、クラブレジェンドであるデ・ロッシ監督を暫定指揮官に据え、4位ボローニャと5ポイント差の5位まで浮上したローマ。週明けのヨーロッパリーグ(EL)・ミラン戦を含め今月多くのビッグマッチを控える中、宿敵相手に弾みを付けるデルビー勝利を狙った。監督としてデルビー初采配の指揮官は0-0のドローに終わった直近のレッチェ戦から先発5人を変更。サスペンションのエンディカの代役にジョレンテが起用されたが、サスペンション明けのペッレグリーニやディバラ、エル・シャーラウィという主力が復帰した。
一方、先月にサッリ前監督が電撃辞任した7位のラツィオ(勝ち点46)は、前マルセイユのトゥドール新監督を招へい。その初陣となった前節はクロアチア人指揮官の古巣ユベントス相手に劇的なウノゼロ勝利を収め、最高の再スタートを切った。ただ、ミッドウィークに行われたコッパ・イタリア準決勝1stレグでは同じユベントスに0-2の完敗を喫し、新体制での公式戦初黒星も喫した。その敗戦からのバウンスバックを図る中3日の大一番では先発3人を変更。負傷のザッカーニとパトリック、ルイス・アルベルトに代えてカザーレ、鎌田、イサクセンが起用された。
熱狂的なティフォージ、荘厳なコレオと共に快晴の中で幕を開けた首都決戦。ホーム扱いのローマが勢いを持って試合に入ると、アンヘリーニョ、パレデスとセットプレー流れから際どいシーンを作り出す。
対するラツィオもキックオフ直後の守勢を凌ぐと、7分にはショートカウンターからイサクソンとインモービレの連携からこちらも枠のわくか左に外れる際どいシュートを放った。
相手の出方を確認した後は、球際のバトルが強調されるデルビーらしい展開に。互い後方から組み立てを試みる中、よりリスクを背負って強度の高い守備で制限をかけるラツィオがリズムを掴む。そして、何度かショートカウンターの形から3列目のベシーノの攻撃参加でフィニッシュの形を作り出す。
前半半ばを過ぎると、ラツィオのプレスの勢いの低下に加え、ローマが圧力に慣れてきたことでホームチームが自陣や中盤でボールを握る時間が増えていく。そして、サイドを起点に幾つか良い形を作り始めると、前半終了間際にゴールをこじ開ける。
42分、左CKの場面でキッカーのディバラが左足アウトスウィングの絶妙なボールをボックス中央へ落とすと、ジョレンテが身体を張って空けたスペースにタイミング良くフリーで走り込んだマンチーニが渾身のヘディングシュートをゴール左に突き刺した。
内容はほぼ互角もローマの1点リードで折り返した試合。ビハインドを追うラツィオはハーフタイムに3枚替えを敢行。ロマニョーリ、イサクセン、インモービレを下げてパトリック、ペドロ、カステジャノスを同じポジションに投入した。
この交代策とハーフタイムの修正に注目が集まったものの、後半も引き続きローマペースで進む。後半に入って最前線のルカクに縦パスが収まり始めると、前向きの中盤や2シャドーを起点に決定機を創出。54分にはルカクの丁寧なスルーパスに抜け出したエル・シャーラウィがボックス左からニア上を狙ったシュートを放つが、これは惜しくもポストに阻まれた。
何とか2失点目を回避したものの、流れが悪いラツィオ。63分には右サイドをうまく崩した流れからゲンドゥージのグラウンダーシュートにゴール前で反応した鎌田が足元に収めて冷静にゴールネットへ流し込む。だが、ここはチェリクが先にラインを上げており、惜しくもオフサイドとなった。
後半半ばを過ぎて徐々にラツィオへ流れが傾くと、70分に両ベンチが動く。ゴールが必要なラツィオはベシーノを下げて切り札のルイス・アルベルトを投入し、鎌田をボランチに下げる。
一方のローマはエル・シャーラウィを下げてスピナッツォーラを投入し、[3-5-2]の形に変化。さらに、ディバラとアンヘリーニョを下げて長期離脱明けのエイブラハム、スモーリングとよりフィジカルなメンバーで逃げ切りを意識する。
最少得点差で突入した後半終盤はボールを握って攻めるラツィオ、堅守速攻で応戦するローマという明確な構図の下で痺れる展開に。その攻防では最後までソリッドな守備でラツィオに見せ場を作らせなかったジャッロロッシがウノゼロで試合を締めくくり、新指揮官同士の今季最後のデルビーを制した。
この結果、2戦ぶり勝利でトップ4争いに踏みとどまったローマは週明けのミラン戦へ大きな弾みを付けた。一方、敗れたラツィオはこれで公式戦連敗となった。
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