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<Wコラム>「両班」を知れば韓国社会がわかる!

Wow!Korea / 2016年9月24日 10時35分

リュ・シウォンは韓国でも特に有名な両班の出身である(写真提供:OSEN)

両班(ヤンバン)というのは、中世の王朝の高麗(コリョ)時代から朝鮮(チョソン)王朝まで朝鮮半島を支配した階層をさす。西洋でいえば貴族に当たる。元々は文班(行政官吏)と武班(軍事官吏)の二つの官職を一緒に呼ぶ単語だったが、これが支配階級の全体を称する言葉として適用されるようになった。

■名門出身のリュ・シウォン

東洋も西洋も中世と近世の社会は階級社会だったし、日本の武士階級のように韓国では両班が支配階級として民を治めていた。この両班の中のいくつかの家門は長い期間権力の中心に立ち、屈指の名門として発展した。

その一つが、韓流スターのリュ・シウォンの家門である豊山(プンサン)柳(ユ)氏である(豊山は始祖の出身地を表す本貫〔ポングァン〕で一族の同一性を示す象徴)。

豊山柳氏は、現在韓国に1万4千人あまりしかいないと言われている。数は非常に少ないが、なんと高麗王朝時代から1千年以上も続いている名家だ。

彼らの本貫である豊山は、安東(アンドン)のあたりの古い地名で、安東の有名な観光地の河回(ハフェ)村には今も豊山柳氏の人たちが歴史と伝統を守って住んでいる。実際、河回村は韓国でも有数の両班の地域だ。

今も数百年前の家屋がそのまま残っているし、住民たちは1千年前から伝えられている伝統文化を保っている。

それだけに、村全体が重要文化財に指定されている。

■多くの科挙合格者を輩出!

韓国で河回村と聞くと、誰もが伝統と両班を思い浮かべるくらい昔の情緒がそのまま保存されている。まさに河回村は、韓国の精神文化を象徴するところなのである。

このように河回村が伝統と文化を保ってこられたのは、河回村を中心とするこの一帯の安東が昔から多くの名家を輩出したからに他ならない。彼ら名家は自分の先祖を誇りに思っていて、先祖の教えを数百年間変わりなく守っている。

実際、高麗王朝から朝鮮王朝に至るまで、両班の中で安東を始祖の地としている名家は数えきれないほどあるが、その多くは権力を求めて他の地域にまで勢力を広げ、今は大勢の子孫を残している。

その中の1つである豊山柳氏の一族は、朝鮮王朝の官吏任用試験である科挙に85人もの合格者を出している。まさに学問の名家でもある。

いくら支配階級の両班とはいえ、科挙に合格しなければ官吏になれなかった当時、科挙は国家最高の権威を持つ試験だった。

一生挑戦しても合格できなかった両班が多かったというから、その試験の難しさがわかる。

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