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フィリピンの田舎、通勤・通学風景ーミンダナオ島オサミス発信

Global News Asia 2024年3月16日 18時0分

 2024年3月16日、オサミスにはタクシーやジプニーが有りません。そこで庶民の乗り物として三輪バイク・トライシクルが使われています。オサミスのトライシクルは4名乗車の小型タイプと6名乗車の大型タイプが有ります。

 トライシクルのライセンスはフランチャイズ制になっています。私の家が有るクラリン地区のトライシクルはオサミス市に乗り入れる事が出来ないためにクラリンのタウンセンターで乗り換えてオサミス市内に向かうことになります。片道30分乗車で50ペソ(約150円)。私も以前に乗ったことが有りますが屋根に頭をぶるけるほど乗り心地は最悪でした。オートバイを持たない学生やサラリーマンはこのトライシクルを使うことになります。大学に通う娘Jolynaはトライシクルの中で参考書を片手に勉強をしながら毎日通っています。

 オートバイを持っている人は通勤通学者のうちで30%程度にとどまります。車のオーナーとなればもっと少なくなります。そして朝7時半頃の通勤通学時刻になるとトライシクルとバイクが列をなして走っていきます。

 朝のミサミス大学前の通りは通学の学生でトライシクルが列をなして渋滞になります。たまにJolynaに「学校まで送ってあげるよ」と言うと、とても喜ぶのも乗車時間の長さとこの渋滞を見ると判る気がします。

 オサミスには大きなバスターミナルがあります。Rural Transit Busという会社がバスを運行していて、カガヤンデオロやデポログなど各地に頻繁にバスが出ています。冷房の無いバスとエアコンバスが有るのですが非冷房バスもいつもたくさんの乗客が乗っています。オサミスのバスターミナルから発車していくのですが、トライシクルと同じで満席にならないと発車してくれません。でもJolynaが利用する夜の時間は多くの学生が利用するので長時間待つことはないそうです。バスターミナルからクラリンまでの短距離利用で学生割引の20ペソ(約60円)と言う料金も魅力的です。(トライシクルは50ペソ)

 バスと言っても決まったバス停があるわけではなく、おりたい時に車掌さんに「STOP」と言えば止まってくれます。走っているバスを止める時もタクシーと同じように手を上げて止める事が出来ます。ただしすでに乗客がいっぱいの時には停まってくれません。日本の路線バスと違って立っての乗車は出来ない事になっています。

 トライシクル以外の乗り物としてもう一つバンタイプのSUV expressがあります。これもオサミスのバスターミナルを起点として運行されており、乗客が14名乗れるトヨタのハイエースが多用されています。これもRural Transit Bus同様乗車定員になってからでないと発車してくれません。Jolyna曰く「狭くて匂いがとても臭いし、料金が50ペソと高いからバスを使う」と言っています。

 まだまだ車の利用率の低いオサミスでは、個人使用のオートバイと公共交通機関としてのトライシクル、バス、バンが利用されています。
【執筆 : オサミス市在住14年目・上野浩一】

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