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ナイジェリア「ブルーライン」で超加速経済を体感 キャッシュレス、自動小銃、カオスな街並み…

東洋経済オンライン / 2024年4月15日 10時30分

ナイジェリアの新鉄道(LRMT)、通称「ブルーライン」(写真:AAIC)

ナイジェリアの最大都市ラゴスのビジネス街であるラゴス島から西部の住宅街を結ぶラゴス鉄道大量輸送機関(LRMT)、通称「ブルーライン」が2023年9月に開通しました。交通渋滞を解消するための市民の移動手段ですが、観光客にもお薦めです。ほぼ高架のため、ラゴスの街が一望できるからです。近代的なラゴス島の都市中心部から、ごみの中間集積所、郊外の住宅街など、30分程度で普段は見ることができない街並みまで見ることができます。

駅入口に「自動小銃」を抱えるセキュリティーガード

出発駅はラゴス島のマリーナ駅。ナイジェリア南西部にあるこの島はラゴスの中心地です。ラゴス島は元白人居住地で、ラゴスの中では、その下のビクトリアアイランド(VI)とならんで最も高級なエリア。マリーナ駅の周辺は旧市街地で、海沿いはコンテナヤード、陸沿いはビジネスセンター街として多くのビルが建っています。広場などもありますが、露店もたくさんでており、アフリカ特有の活気とカオスが入り混じっています。

「ブルーライン」マリーナ駅のセキュリティーチェック。近くには自動小銃を抱えるセキュリティガード。

ブルーラインは、朝6時から夜21時まで15分間隔なので1時間4本、1日片道36本、往復72本を運行しています(2024年1月時点)。朝夕は、会社員や学生、昼間は若者や女性、カップルが利用しています。まだ、全線が開通していませんが、朝夕はたくさんの乗客がいます。

駅の入り口から入ると、まずはセキュリティーチェックを受けます。簡易的な金属探知機の下を通るだけなのですが、近くには自動小銃を抱えるセキュリティーガードが立っています。

日本人の感覚だと、鉄道なのに、なぜ、セキュリティーチェックを受ける必要があるのかと思うかもしれません。ラゴスは、アフリカの中でも治安が悪いことで有名です。この駅のあるエリアはラゴスの中では安全なほうではあるのですが、セキュリティーチェックは必須です。テロリスト・暴漢・怪しい人を牽制し、乗車を防止するためです。

運賃はキャッシュレス決済のみ

駅の構内は、田舎の私鉄のようです。まだ、小さなお店が2軒と自販機が2つ、トイレもちゃんとあります。プラットフォームに降りると中国の鉄道モデルで、キオスクや自販機のようなものはいっさいありません。上の構内で飲物などは買っておく必要があります。

運賃は完全にキャッシュレス決済で、現金での乗車はできません。交通系ICカードの「Cowry」を500ナイラ(約0.5ドル/約75円、2024年1月時点)で購入し、タッチして改札を通過します。運賃は往復1500ナイラ(約1.5ドル/約220円/2024年1月時点)です。

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