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【海外発!Breaking News】脳性麻痺の4歳児、特別なハーネスで初めて自分の足で歩く(英)<動画あり>

TechinsightJapan 2020年6月10日 6時45分

「頭を支えることも、寝返りを打つことも、座ることも、立つことも、歩くこともできない」と医師に言われた男の子が、4歳になり特別なハーネスを使って自分の足で歩くことに挑戦した。男児の初めての一歩を撮影した動画は、「よく頑張ったね」「すごいよ」「心が温かくなった」「元気をもらったよ」といったコメントとともに拡散している。

英サウス・ヨークシャー州バーンズリー在住のジョディ・モーガンさん(Jodie Morgan、33)が、ルイ・ジョージ・ウッド君(Louie George Wood、4)を出産したのは2016年3月、まだ妊娠28週のことだった。わずか907グラム(2ポンド)で誕生したルイ君は、脳出血、慢性肺疾患、貧血、胃の疾患などを抱え、敗血症の疑いもあったことから3度も転院して治療を受けた。



ルイ君は数か月後に退院できたが、24時間酸素吸入が必要で、四肢が突っ張り、成長も遅かった。そして1歳になる直前、医師からこう告げられた。

「脳の病変である『脳室周囲白質軟化症(PVL)』が深刻です。ルイ君は頭を支えられず、寝返りも、座ることも、立つことも、歩くこともできないでしょう。」

その後のMRI検査でルイ君は、PVLが原因で起こる脳性麻痺である「痙攣性四肢脳性麻痺」と、運動面だけでなく言語などにも障がいが現れる「全般的発達遅延」と診断された。ジョディさんと夫のトムさん(34)のショックは大きかった。しかし夫婦は理学療法、水治療法などできる限りの訓練をして息子を支え続けた。

するとルイ君に、少しずつだが希望の光が見えてきた。まず医師に「できない」と言われた寝返りができるようになり、2歳半になると数秒だけ座っていることが可能になったのだ。そして昨年、ルイ君は初めて「Mum(ママ)」と言ってジョディさんを驚かせ、歩くことにも興味を示すようになった。

「ルイに歩くことを体感させたい」―夫婦のそんな思いは日に日に強くなっていった。しかしルイ君はハイハイもできず、歩行器の支えがなければ立つこともできない。そこで夫婦は特別なハーネスを用意し、トムさんがルイ君の身体を支え、足の動きが連動するサンダルを履いて、父子で“歩くこと”に挑戦したのだった。

この様子を撮影していたジョディさんは、その時のことをこう振り返った。

「4歳と言えば元気に走り回っているのが普通でしょう。でもルイは身体を支えることすら難しいの。だからあの日、ルイが足を一歩一歩前に進む様子を見て、あの子を心から誇りに思ったわ。私はルイに声をかけながら、涙をこらえるのに必死だった。そして『私も沈んでばかりはいられない』って元気づけられた…。私たちにとっては、あの一歩一歩がとても意味があるものだったの。」

「ルイもとても興奮していたわ。口を開いて『ああ』『うう』って一生懸命訴えていたのよ。あの子はまるで『不思議の国のアリス』に出てくる“チェシャ猫”みたいな悪戯っぽい笑顔をしていたわ。」

ジョディさんによると、ルイ君は話すことはできないものの、兄のジェイク君(8)と一緒に遊ぶのが大好きだそうで「何をしたいのか、いつしたいのか」をはっきりと意思表示してくるのだという。ジョディさんは「ルイはちょっと生意気だけど、みんなから愛されるキャラなのよ」と笑うと、家族みんなの願いをこう明かした。

「いつかルイが自分の足で立って、公園で思いきり遊べるようになる日がくること。痛みを感じずに自由に生きることができるようになることを心から願ってるわ!」



画像は『Metro 2020年6月7日付「Four-year-old with cerebral palsy walks for first time in emotional video」(Picture: Jodie Morgan/SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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