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[INTERVIEW] デビュー15年目のBoA、「演技が楽しい!!」

THE FACT JAPAN 2014年4月28日 17時3分


[スポーツソウルドットコム|キム・ガヨン記者] 歌手BoA(29)は“アジアの星”だった。去る2000年にデビューしたBoAは当時わずか12歳。今は若い年でデビューするのが一般的だが、10年前までは10代がデビューすることは韓国で極めてまれなことだった。
さらにBoAは外見からダンス、歌唱力まですべての面を完ぺきに揃えた“万能エンターテイナー”だった。それでBoAは韓国での成功はもちろん、日本に渡っても大きな成功を収め、“アジアの星”として君臨する。
歌手という領域だけを見て走ってきたBoAが、演技者変身を準備している。変身という表現よりは、「ツージョブ(兼業)」という言葉がより似合うだろう。 BoAはデビュー15年ぶりに演技に足を踏み入れ、演技者として一歩一歩進んでいる。
演技者BoAのデビュー作は、昨年放送された短編ドラマKBS2TVの「恋愛を期待して」だが、実際のデビュー作は3年前に撮った映画「Make Your Move」(去る17日封切り)。この作品を通じてハリウッド進出まで同時に狙ったBoAは、短編ドラマが放送された時よりも緊張すると言う。最近、“演技者クォン・ボア(BoAの本名)”として、自身の領域を広めているBoA。彼女に会って演技に対する話を聞いてみた。
(**同インタビューは去る16日進行されたインタビュー。BoAは旅客船「セウォル号」沈没事故のニュースを聞いて、これを追悼する意味で、同日午後に予定されていたVIP試写会を早急にキャンセルした。また、17日に行われる予定だったメディア向けのインタビューもすべてキャンセルした**)

BoAの初演技デビュー作である「Make Your Move」は、異なる環境で育った二人の男女ドニーとアヤがダンスを通じてお互いを理解しながら恋に落ちる物語を描いた作品だ。劇中BoAはしっかりしている性格と華麗なパフォーマンスで皆を惹き付けるグループ“コブ”のリーダー・アヤに扮した。デビュー作はBoAの最も得意な分野、ダンスだ。この点を念頭に入れて出演を決心したのだろうか?BoAは必ずしもそうではないと、力強く答えた。
「実は、以前にも何度か演技のオファーを受けました。私は一つのことに没頭するタイプなので、その時は女優を考えるほど余裕がなかったんです。非常に忙しかったから。二つのことを同時にすることが私には出来ないですよ(笑)。だから、オファーを受けても断ってきましたが、この映画のオファーを受けて、少し怪しいと思いました。ハリウッド作品に、さらに私は演技をしたことがない“ルーキー”ですから。(素材がダンスなので、出演を決定したかという質問に)必ずしもそうではありません。ダンス映画は、ダンサーとしてぜひ一度はやってみたいと思いましたが、ダンスだから選んだのではありません。歌手としてステージに立つと、練習したことを全部見せられない時があります。それがいつも残念でしたけど、ダンス映画をするとさらにダンスに没頭して、自分のことを全部見せられるしょうね。私の強みを見せることができる。それが大きかったので、出演を決心することになったと思います。昨年、『恋愛を期待して』をやってみて、視聴者の皆さんから評価していただき、本当に感謝しました。しかし本当のデビュー作はこの映画なので、『Make Your Move』を見た観客が失望したらどうしようとたくさん心配しました。幸いに、そんなに悪くはないという評価で、少しほっとしています」
初めての映画にハリウッド進出まで、容易ではない選択だった。英語のセリフはもちろん、海外のスタッフと息を合わせなければならない。BoAは最も難しかったこととして英語でのセリフ演技を挙げた。
「英語で演技するのが一番難しかったです。(質問:海外の活動がよくあるので、英語での会話が上手いと思うが?)セリフとしてやることと普通のことは全然違いましたよ(笑)。他の役者さんたちは、アメリカで生まれて育てられた人々でしょうね。そんな彼らと自然に会話を交わすようにしなければならなので、相当な努力が必要でしたよ。主演女優が英語ができないとならないでしょう(笑)。発音の先生に教育もきちんと受けました。ダンスといっても、現代舞踊やタップダンスなど私が今までやらなかった部分があって、短期間に学ばなければならなかったんです。練習するのに本当に大変でしたよ」

歌手として長い時間を生きてきたBoAが思う歌手と演技者の魅力は、それぞれ何だろうか。簡単にまとめてみると、歌手のコミュニケーションが一方向であるとしたら、演技は双方向の疎通ができることだった。現場で他の役者さんたちと一緒にすることも大きな楽しみだそうだ。
「演技をしながら感じたのは、歌手としてステージに立つと、一方的な感じが強いということです。歌手は大衆に向かって私という存在を表出することだとすれば、演技者として作品を作っていくことは単に一人でやれるものではありません。そこが少し違いました。作品という巨大なものを創りながら、他人と一緒に喜びを感じることができたと思います」
続いてBoAはしばらく自身の芸能界経歴を振り返った。共同体生活に最も大きな魅力を感じたというBoAの答えは、これまで以上にその意味が深く感じられる。
「歌手は一人で制作して一人ですべてをしなければならないですが、作品は、お互いの合意がないと出来ない作業です。私は、非常に若い年でデビューしたので、対人関係で誰かと長い時間を過ごしたことがあまり多くありませんでした。撮影セット場で他の人と話をしながら一緒に創る中で、このような人との関係の楽しさを少しずつ感じました。今は映画『ビッグマッチ』を撮影していますが、多くの人が私に助言してくれることや、皆が一つになって仕事することなどがとても楽しくて、それが演技者の最大の魅力ではないかと思います」
演技者としての第一歩を踏み出したBoAに最も大きな力になる仲間は誰だろうか。BoAはためらうことなく、同じ所属事務所のSMエンターテイメントの先輩キム・ミンジョンを挙げる。
「(笑いながら)ミンジョン先輩が何度も“BoAが演技をしたらいいな”と話しました。(質問:キム・ミンジョンが歌手BoAから演技者になれる才能を見つけた?)それは分りません。どのようなことを見て、私に演技をお勧めしたのか分かりませんが(笑)、今回の『Make Your Move』や『恋愛を期待して』について、とても喜んでくださいましたよ。“僕はずっとBoAが演技をしてほしい”と話してくれて、その言葉が力になっています」

昨年、映画「官能の法則」にカメオとして出演して、現在は「ビッグマッチ」の撮影に専念しているBoAは、今後も歌手と演技活動を併行する予定だ。「今は『ビッグマッチ』の撮影に夢中になっています。『ビッグマッチ』を終えて、日本でアルバムを発表する計画です。歌手と演技者活動は、“五分五分”になると思います。ドラマですか?ドラマはもう少し瞬発力が必要なジャンルだと思いますね。まだ長編ドラマに出演するには時間が必要だなと思い...(笑)。見逃せない作品ならきっと手を差し伸べますけれど、それなりの努力をしなければならないと思います」
27歳。20代終盤に入ったBoAは、すでに芸能歴15年目。自分が歩んできた道を自分はどのように評価するのか。BoAはこれまで以上に力強い言葉で答えた。彼女の答えから30代になってさらに成長するBoAの姿が期待される。
「15年間に本当に頑張ってきたと自負します。まじめに仕事をしたし、これからも一生懸命生きていくと思っています。後悔しないことほど幸せなことはないと思います。毎分一生懸命生きなければならという気がするんですね。今は演技を始めたので、良い作品に出会えるように、毎作品に熱心に取り組みながら良い作品を残したいです」

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