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米北東部で記録的豪雨、少なくとも21人死亡 交通機関の混乱続く

ロイター / 2021年9月3日 6時11分

米ニューヨーク市のデブラシオ市長は1日夜、記録的な大雨を受けて、非常事態宣言を発令した。写真は9月1日、ニューヨーク市ブリックリンで撮影(2021年 Mandatory credit JAYMEE SIRE/via REUTERS)

[ニューヨーク/メープルウッド(米ニュージャージー州) 2日 ロイター] - 米北東部のニューヨーク州とニュージャージー州が1日夜から2日未明にかけ突然の記録的豪雨に見舞われ、地下鉄の構内に雨水が流れ込んだり、道路を走行中の自動車が流されるなどの被害が出た。これまでに少なくとも21人の死亡が確認されており、両州では1日、非常事態が宣言された。

南部ルイジアナ州などで大きな被害を出した大型ハリケーン「アイダ」が熱帯低気圧となり、フィラデルフィアからコネティカット州に至る地域に150─200ミリの豪雨をもたらした。

ニューヨークのマンハッタンでは1時間の降雨量が80.01ミリに達し、約2週間前に塗り替えられたばかりの記録を更新。ニューヨーク市の1日の降雨量は181.10ミリと、これまでで5番目の多さとなった。

米ニューヨーク市のデブラシオ市長は1日夜、記録的な大雨を受けて、非常事態宣言を発令。「歴史的な気象事象」で洪水が発生し、道路が危険な状態にあると表明。2日の記者会見で、ニューヨークで9人の死亡が確認されたと明らかにした。

このほか、ニュージャージー州エリザベスで、浸水した公営住宅で4人が死亡。同州のサマセット郡でも洪水で4人が死亡したほか、少なくとも1人が行方不明になっている。

市内の地下鉄は1日夜の時点で、ほぼ全て運行を停止。市内では2日午前5時(日本時間午後6時)まで不要不急の自動車の通行を禁止された。

米国立気象局は1日夜、フィラデルフィア州西部からニュージャージー州北部までの地域に少なくとも5件の鉄砲水緊急警報を発令。ニューヨーク市で鉄砲水緊急警報が発令されるのは初めて。

ニュージャージー州も同日夜、アイダの影響で非常事態宣言を発令した。

交通機関の混乱も続いており、2日もニューヨーク市内の地下鉄の運行は「極めて限定」された。ニュージャージー州の鉄道も運行がほぼ停止されている。全米鉄道旅客公社(アムトラック)も2日、フィラデルフィア・ボストン間の終日運行停止を発表。ニューヨーク市とニューヨーク州オールバニを結ぶエンパイア・サービスも停止した。

ニュージャージー州のニューアーク・リバティー国際空港では、2日朝時点で約370便が欠航になった。ただ、2日午後には米ユナイテッド航空が同空港での運航を再開した。

米北東部4州では2日も約17万世帯で停電が続いている。バイデン大統領は2日、連邦政府が「必要なあらゆる支援を行う」と表明した。

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