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アングル:米副大統領候補、穏やかな討論会に意外感 視聴者に一服の清涼剤

ロイター / 2024年10月2日 18時31分

 10月1日夜に行われた米大統領選の副大統領候補によるテレビ討論会を見た視聴者は大いに驚いた。写真は論戦する民主党のウォルズ候補(右)と共和党のバンス候補。ニューヨークで撮影(2024年 ロイター/Mike Segar)

Stephanie Kelly

[ニューヨーク 2日 ロイター] - 1日夜に行われた米大統領選の副大統領候補によるテレビ討論会を見た視聴者は大いに驚いた。民主党のウォルズ候補と共和党のバンス候補が友好的な雰囲気で、共通する考えを強調したからだ。

ミネソタ州知事のウォルズ氏とオハイオ州選出の上院議員のバンス氏は、ともに健全で友好的な態度を誇りとする米中西部の出身だ。90分以上に及んだ討論会で、両者は中西部的な感じの良い態度を保った。

冒頭で握手を交わし、お互いの妻を紹介し合った。こうした姿は大統領選挙が近づくにつれヒートアップする政治の雰囲気にうんざりしていた一部の有権者には、一服の清涼剤となった。

フロリダ州オーランドのロバート・ルービンビーマンさんは「久しぶりに普通の討論会が聞けて本当に気分が良い。支離滅裂な話をしたり、攻撃的な発言で点数を稼ごうとすることもない。トランプ(前大統領)が政界を去って、またこういう議論ができるようになるのが待ち遠しい」とXに投稿した。

両候補は人工妊娠中絶、気候変動、経済、移民、税制といった問題で激しく意見を対立させながらも、丁寧な口調を保ち、相手への個人攻撃はほぼ避け、代わりにハリス、トランプ両大統領候補に焦点を当てた。

米国の住宅供給に関する議論でバンス氏は「ティム(ウォルズ氏)は多くのアイデアを出した。いくつかは実際まあまあだと思うが、いくつかは同意できない」と語った。

元教師のウォルズ氏に高校で世界地理を習ったという42歳の看護師モリー・ベントリーさんは、同窓生と討論会を視聴、二十数年前に教室で授業を受けた場面を思い出したという。「ウォルズ氏はバンス氏に敬意をもって反対した。『この点については君の言う通りだ』と認めた上で、さらに(自分の主張を)展開した」と指摘。まさに「16歳の熱くなった生徒」2人が言い争っていた時にウォルズ氏がやったであろう態度と同じだったと振り返った。

今回の討論会の雰囲気は9月に行われたハリス、トランプ両氏の討論会とは対照的だった。

一部のアナリストは40歳のバンス氏と60歳のウォルツ氏は、賢明な政治的直感を発揮していたと指摘する。

テキサス大学の公共政策・歴史学の教授ジェレミー・スリ氏は「どちらの陣営も投票先を決めていない有権者にアピールしようとしていた。自分たちが理性的かつ冷静に行動できると見せようとしていた」と述べた。

一方、トランプ氏は討論会の間、ソーシャルメディアでウォルズのことを「タンポンティム」と繰り返しやゆした。これは学校のトイレに「生理中の生徒全員」に生理用品を用意するよう義務付る法律に同氏が署名したことに由来する。

ウォルズ氏とバンス氏は意見が最も根本的に異なる場面でも声を荒らげることはなかった。

今年の大統領選の結果に異議を唱える可能性があるかという質問に対し、ウォルズ氏はバンス氏とこの問題を巡り「数マイルも距離がある」と述べ、「彼(トランプ氏)は2020年の選挙に負けたのか」と問いかけた。

バンス氏は「ティム、私は将来に焦点を当てている」と答えるにとどめた。

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