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エジプトにサウジとリビアが2億ドル、天然ガス購入支援=関係者

ロイター / 2024年9月3日 12時54分

 エジプトは国内の天然ガス生産が大幅に落ち込み、この夏の電力危機に対応するために同盟国のサウジアラビアとリビアから天然ガス購入資金として少なくとも2億ドルの支援を受けたことが分かった。エジプトで7月撮影(2024年 ロイター/Mohamed Abd El Ghany)

Marwa Rashad

[2日 ロイター] - エジプトは国内の天然ガス生産が大幅に落ち込み、この夏の電力危機に対応するために同盟国のサウジアラビアとリビアから天然ガス購入資金として少なくとも2億ドルの支援を受けたことが分かった。事情を知る業界関係者2人が明らかにした。サウジとリビアによるエジプトの天然ガス購入支援が報じられるのは初めて。

関係者の1人によると、エジプトは10月までの夏季の天然ガス需要を賄うのに約20億ドル相当の天然ガスを必要としているが、外貨が極端に不足し、液化天然ガス(LNG)の輸入に充てる資金が足りない。

関係者2人の話では、サウジは今年に入ってからエジプトが購入したLNG32カーゴのうち3カーゴ分の資金を提供している。ロイターの試算に基づくと、これは現在の価格に換算して約1億5000万ドルに相当する。

リビアは7月にリビア国営石油公社(NOC)の資金で約5000万ドル相当の1カーゴをエジプト向けに購入したという。

エジプト石油省の報道官は、天然ガス買い付けの詳細は機密事項だと述べた。サウジ政府、サウジ中銀、NOCはコメント要請に応じなかった。

エジプトのシシ政権はこの夏に燃料と食料への補助を強化しているものの、今年3月からのエジプトポンド大幅下落の影響を穴埋めし切れず、国民は生活費の上昇に苦しんでいる。

一方、国内の天然ガス生産は5月に6年ぶりの低水準を記録し、2021年のピークから25%ほども減少。コンサルタント会社は生産が2028年までにさらに22.5%減るとの見通しを示している。

エネルギー省は2017年に稼働が始まった国内のゾールガス田について当時、生産量が2039年までに日量27億立方フィートに達すると説明していた。しかし実際の生産量は19年の32億立方フィート以降減少に転じ、今年上半期は19億立方フィートにとどまった。

業界関係者と外交筋など4人によると、ゾールガス田は開発を加速するために水を大量に注入しすぎたため、ガスの採掘が困難になった。またエジプトはガスや燃料供給に関連する負債が60億ドル相当に膨れ上がっていることでガス産業への投資もペースが鈍っているという。

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