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アングル:米インテル、株価下落でダウ平均除外の恐れ

ロイター / 2024年9月4日 15時39分

米半導体大手インテルの株価が低迷し、ダウ工業株30種平均の構成銘柄から外されるとの観測が高まっている。写真は2023年3月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

Arsheeya Bajwa

[3日 ロイター] - 米半導体大手インテルの株価が低迷し、ダウ工業株30種平均の構成銘柄から外されるとの観測が高まっている。

インテル株は年初から約60%下落してダウ平均構成銘柄の中で下落率が最大となり、株価は最低となった。

7月の世界全体(全社)の半導体売り上げが前月比11.1%減少したというUBSセキュリティーズのリポートを嫌気して、3日の米市場では半導体株が大きく売られ、インテル株も急落した。

ダウ平均から外されれば、ただでさえ傷ついているインテルの評判はさらに落ちるだろう。同社はオープンAIへの投資を見送ったことで生成人工知能(AI)ブームに乗り遅れ、台湾積体電路製造(TSMC)の牙城切り崩しを期待した半導体製造請負部門でも損失が膨らんでいる。

インテルは先月、態勢立て直しのために配当を停止し、人員15%の削減を発表。しかしアナリストなどの間では「小さ過ぎて遅すぎる」対応だと冷めた声が聞かれる。

カーソン・グループの首席市場ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「インテルの(ダウ平均からの)除外には長い時間がかかりそうだった」としながらも、直近の業績が最後の一押しになるかもしれない、との見方を示した。

一方、ロイターが1日報じたところでは、インテルのパット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)ら幹部は経営立て直しに向け、今月半ばの取締役会で事業売却や設備投資見直しの計画を提示する見通しだ。

ダウ平均を運用するS&Pダウ・ジョーンズ・インダイシズは、インテルがダウ平均から除外されるかどうかについてコメントを控えた。構成銘柄の入れ替えは必要に応じて随時行われている。

時価総額が勘案されるS&P500種総合指数と異なり、ダウ平均においては株価が構成銘柄を決める際の主要な要素となる。

構成銘柄を選ぶ委員会は、30銘柄中で最も株価の高い銘柄が、最も低い銘柄の価格の10倍を超えていないかを注視している。現在、最も高いユナイテッドヘルス・グループの株価はインテルの約29倍だ。

また、8月29日の終値に基づくと、インテルは指数に占めるウエートがわずか0.32%と、30銘柄中で最も影響力の弱い銘柄となっている。

インテルがダウ平均から除外されれば、2000年8月の過去最高値から70%余りも下がっている株価はさらに打撃を被るだろう。同社の時価総額は、過去30年間で初めて1000億ドルを割り込んでいる。  

インテルが外れた場合、代わりに同じ半導体大手のエヌビディアが入ると予想する声がある。

ただ、ダウ平均においては値動きの安定した銘柄が好まれるため、エヌビディア株は不安定過ぎてふさわしくないのでは、とみる投資家もいる。

インテルと交代する銘柄として、半導体大手テキサス・インスツルメンツ(TI)の名前も挙がっている。

TI株は今年20%余り上昇し、株価は30銘柄の平均値に近い。S&Pダウ・ジョーンズ・インダイシズの指数委員会で2019年まで20年以上、委員長を務めたデービッド・ブリッツァー氏は、構成銘柄入れ替えの際には株価が平均値に近い企業が好まれるかもしれないとの見方を示した。

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