スイス中銀、追加利上げ「可能性十分ある」＝メクラー理事

　１０月５日、スイス国立銀行（中央銀行）のメクラー理事は、インフレに対処するため、中銀は追加利上げを実施する用意があると表明した。写真はスイスフラン紙幣。ワルシャワで２０１１年７月撮影（２０２２年　ロイター／Kacper Pempel）

[チューリヒ ５日 ロイター] - スイス国立銀行（中央銀行）のメクラー理事は５日、インフレに対処するため、中銀は追加利上げを実施する用意があると表明した。

チューリヒでのイベントで「さらなる利上げが必要になる可能性は十分ある。時間をかけて見ていく必要がある」と述べた。

中銀は先月、マイナス０．２５％だった政策金利を７５ベーシスポイント（ｂｐ）引き上げ、マイナス金利を終了。安全資産とされるフランの上昇抑制からインフレ抑制に政策の焦点を移した。

スイスのインフレ率は９月に３．３％に達しており、メクラー氏は過去３０年間にほぼ見られなかったインフレが回帰していると指摘。中銀はインフレ見通しを監視し、インフレ率が目標の０─２％に向かうよう取り組むと述べた。

また「金利がプラスになったのは良いことだ」とし、金融政策は金利を通じて運営される従来の手段に戻りつつあると語った。

その上で「為替相場も金融状況において引き続き重要な役割を果たす」とし、フランが過剰に変動した場合は為替市場に介入する用意があると表明した。