タイの23年成長率とインフレ率、従来予想下回る見通し＝中銀総裁

[バンコク ５日 ロイター] - タイ中央銀行のセタプット総裁は５日、２０２３年の国内経済成長率とインフレ率が従来予想を下回るとの見通しを示した。

総裁は先月、２３年の経済成長率は中銀予想の３．６％に届かない可能性があるとし、９月に修正値が発表されると説明した。昨年の成長率は２．６％だった。

総裁は、インフレ率は徐々に目標レンジ内に戻ると指摘した。ロイター調査によると８月のインフレ率のアナリスト予想は０．６１％。インフレ統計は５日に発表される。

現行の政策金利は中立水準に近いと指摘した。中銀は８月２日に政策金利を７会合連続で引き上げ、２．７５％とした。次回政策会合は２７日に予定されている。

総裁は「中立的な金利とはインフレ率が持続可能な範囲にとどまり、金融不均衡が生じることなく経済が潜在成長率（３─４％）を達成することだ」と述べた。