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最近の指標、FRBに利上げ見極め余地与える=ウォラー理事

ロイター / 2023年9月5日 23時51分

米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は5日、直近で発表された一連の経済データはFRBに利上げの必要性を見極める余地を与えていると述べた。3月31日撮影(2023年 ロイター/Ann Saphir/File Photo)

Michael S. Derby

[ニューヨーク 5日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は5日、直近で発表された一連の経済データはFRBに利上げの必要性を見極める余地を与えていると述べた。

CNBCのインタビューで、最近の経済ニュースを受けFRBは「慎重に進めることができる」と指摘。「すぐに差し迫ったことをする必要があると示しているものは何もない」とし、データを待ちながら現在の軌道が続くかどうかを見極めることができるとした。

また、FRBが利上げ終了を宣言するにはさらなるデータが必要としたほか、あと1回の利上げでリセッション(景気後退)に陥る可能性は低いと言及。インフレ率が低下するまでFRBは利上げを継続する必要があるとの見方を示した。

労働省が先週発表した8月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数が予想以上に増加したものの、失業率は悪化し、賃金の伸びは鈍化した。労働市場の逼迫緩和を示唆し、FRBが今月、利上げを見送るとの見方が強まる可能性があるとの見方が出ている。

ウォラー理事は、金利が再び上昇するかどうかは「データ次第」とし、「この傾向が続くかどうか見極める必要がある。仕事を成し遂げたと言うことには慎重になりたい。これ以上の措置は行わないと判断する前に、この軌道があと2、3カ月続くか見極めたい」と語った。

その上で、失業率は上昇したものの雇用は引き続き好調だとし、利上げが必要になったとしても労働市場が大きな打撃を受けることはないとの述べた。

米国債利回りについては、適切な水準に達していると指摘。FRBは市場金利の上昇を望んでいるとし、国債市場の動きは「政策金利の水準を踏まえると異常ではない」と述べた。

このほか、FRBは商業用不動産部門のリスクを注視していると言及。ただ、同部門が直面する課題で広範な経済が打撃を受けることは示されていないとの見方を示した。

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