ＥＵ、米グーグルのデジタル規制順守巡る提案に意見聴取へ

　９月４日、欧州連合（ＥＵ）競争当局は、巨大ＩＴ企業に自社サービスの優遇を禁じる「デジタル市場法（ＤＭＡ）」の順守に向けて米グーグルが提示した計画に関し、来週にも意見を求める意向だ。写真はグーグルのロゴ。米ネバダ州 ラスベガスで１月撮影（２０２４　ロイター／Steve Marcus）

Foo Yun Chee

[ブリュッセル ４日 ロイター] - 欧州連合（ＥＵ）競争当局は、巨大ＩＴ企業に自社サービスの優遇を禁じる「デジタル市場法（ＤＭＡ）」の順守に向けて米グーグルが提示した計画に関し、来週にも意見を求める意向だ。関係筋が４日語った。意見聴取の結果を受け、グーグルがＤＭＡに違反したかどうかについて、正式な決定が下される可能性が高い。

ＥＵの欧州委員会は３月、「グーグルショッピング」「グーグルフライト」といったグーグルの検索エンジンが競合他社よりも優遇されていないかや、グーグルの検索結果で第三者のサービスが不公平な扱いを受けていないかに関して調査を始めた。

価格比較サイトなどを運営する競合他社はグーグルがＤＭＡを完全には順守していないと訴えていた。

関係筋によれば、グーグルが示した最新の提案には、価格比較サイトからの批判に対応するため、グーグルの検索結果に伴って表示される自社商品を宣伝する広告枠の下に、競合他社用の広告枠を設けることが盛り込まれている。

広告枠を巡っては、仲介業者を表示する枠と、航空会社やホテル、小売業者といった直接的に商品を供給する業者を表示する枠の二つを隣に並べることも提案されているという。

欧州委は９─１１日にグーグルの提案に対する意見を募るため、業界別に会合を開く見通しだ。ただ、グーグルはこうした会合に招待されていないという。