ユーロ圏労働市場、異例の底堅さ終了か ECB報告
ロイター / 2025年1月6日 19時53分
欧州中央銀行(ECB)は6日公表した経済報告で、ユーロ圏労働市場の異例の底堅さが今後も続く可能性は低いとの見方を示した。フランクフルトのECB本部、昨年7月撮影。(2025 ロイター/Jana Rodenbusch/File Photo)
[フランクフルト 6日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は6日公表した経済報告で、ユーロ圏労働市場の異例の底堅さが今後も続く可能性は低いとの見方を示した。市場を支えていた一時的な要因に陰りが見られるという。
ただ、労働市場が劇的に悪化することはないとの見通しも示した。
ユーロ圏の失業率は過去最低の6.3%。ユーロ圏経済は過去1年、停滞が続いているが、企業は人員の採用を続けており、一部で不可解な現象との声が出ていた。
ECBによると、雇用は通常、実質域内総生産(GDP)伸び率の半分程度のペースで増加するが、22年以降の雇用拡大ペースはGDP伸び率を上回っている。
ECBはこうした状態は「異例」だとし「企業は利益率が上昇しているため、売上高の減少にもかかわらず、通常より長く人員を維持することができた」と述べた。
ただ、足元では実質賃金が上昇し、過去のトレンドに迫りつつある。一方で重要な投入コストであるエネルギー価格が安定しているため、GDPと雇用の乖離が縮小しているという。
「労働者の囲い込みは2022年第3・四半期にピークに達したが、企業が従業員を維持する能力や意欲は現在、徐々に低下している」とし「ユーロ圏の労働市場は、GDPとの過去の相関関係に再び近づいていくことが予想される」との見方を示した。
ただ、労働市場が今後劇的に悪化することはないとも指摘し「失業率は今後数四半期、低水準を維持する見通しだ。全体としては今後の労働市場が比較的安定することが調査データで示されている」と述べた。
この記事に関連するニュース
-
ドル高「チキンレース」。今夜の米雇用統計がピークか
トウシル / 2025年1月10日 10時19分
-
ユーロ圏貯蓄率、目先高止まりか インフレで資産目減り=ECB
ロイター / 2025年1月8日 19時24分
-
2024年12月のマーケットの振り返り【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフリサーチストラテジスト】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月8日 9時35分
-
2025年の日経平均が最高値を更新する2つの理由 「割り負けていた内需系企業の逆襲」の期待も
東洋経済オンライン / 2024年12月31日 15時0分
-
2025年、世界経済と金融市場のキーワードは「緩やか」 一方、トランプ政策次第でどう変わる? 楽天証券経済研究所・愛宕伸康氏に聞く
Finasee / 2024年12月26日 12時30分
ランキング
-
11時間半の山越えバスが“タダ”!? 岐阜山間部の2大都市を結ぶ無料シャトルバス運行
乗りものニュース / 2025年1月15日 14時12分
-
2裏切られた気持ちでいっぱいです…月収25万円・65歳サラリーマン、毎年「ねんきん定期便」を必ずチェック、年金月19万円のはずが「初めての年金振込日」に知った衝撃事実に撃沈
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月15日 8時15分
-
3悪質なデータ復旧事業者「レスキュー商法」の手口 多発する「納得できない作業結果と費用請求」
東洋経済オンライン / 2025年1月15日 8時0分
-
4松屋が「本気のガチ中華」で投入した商品の"正体" 「中華一番」の作者も唸る「水煮牛肉」の実力
東洋経済オンライン / 2025年1月15日 8時40分
-
5理想の体形や収入がいつまでも手に入らない理由 強い願いも「無意識」に打ち負かされてしまう
東洋経済オンライン / 2025年1月15日 8時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください