中国とフィリピン、南シナ海の座礁軍艦巡り応酬続く
ロイター / 2023年8月8日 13時44分
8月8日、中国外務省は、フィリピンに対し、南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)に座礁させてある軍艦を撤去するよう求めた。写真は中国とフィリピンの旗。北京で2017年1月撮影(2023年 ロイター/Damir Sagolj)
[北京 /マニラ 8日 ロイター] - 中国外務省は8日、フィリピンに対し、南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)に座礁させてある軍艦を撤去するよう求めた。
フィリピンは南沙(英語名スプラトリー)諸島の一部であるセカンド・トーマス礁の領有権を主張するため、1999年に意図的に軍艦を座礁させた。
中国は前日にも、この軍艦の撤去を求めていた。
中国外務省は8日、外交ルートを通じて「何度も」セカンド・トーマス礁の問題についてフィリピンに伝えてきたが、フィリピン側はその善意と誠意を「無視」していると指摘した。そのうえで、依然として、協議を通じてフィリピンとの海洋問題に対応していくことに前向きだとも述べた。
また中国海警局は8日、5日に海警局の艦船がフィリピン船に「警告」として放水砲を使用している動画を公開した。
在フィリピン中国大使館によると、黄溪連大使は7日にフィリピン外務省のラザロ次官と会談した際、中国側には反応する以外に選択肢がなかったとしたうえで「中国はフィリピンからのフィードバックを待っており、両国が早急に交渉を開始し、共同で関連海域の平和と平穏を維持するよう希望する」と述べた。
一方、フィリピン国家安全保障会議の高官、ジョナサン・マラヤ氏は、7日の発言を繰り返し「フィリピンは永遠にアユンギン礁の拠点を放棄しない。中国は、放水砲をなどで事態をエスカレートさせるのでなく、誠実な交渉、その他外交手段を取るよう求める」と述べた。
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