中国ＥＶジーカーの米ＩＰＯ価格はレンジ上限、4.4億ドル調達＝関係者

５月９日、中国吉利汽車傘下の高級電気自動車（ＥＶ）ブランド、Ｚｅｅｋｅｒ（ジーカー）がに米国で実施した新規株式公開（ＩＰＯ）は、公開価格が２１ドルと仮条件レンジの上限に決まり、資金調達額は４億４１００万ドルとなった。写真は同社のロゴ。北京で４月撮影（２０２４年　ロイター/Tingshu Wang）

Echo Wang

[ニューヨーク ９日 ロイター] - 中国吉利汽車傘下の高級電気自動車（ＥＶ）ブランド、Ｚｅｅｋｅｒ（ジーカー）が９日に米国で実施した新規株式公開（ＩＰＯ）は、公開価格が２１ドルと仮条件レンジの上限に決まり、資金調達額は４億４１００万ドルとなった。事情に詳しい関係者が明らかにした。

旺盛な需要を受け、売り出し規模は２１００万米国預託証券（ＡＤＲ）に引き上げられたという。

完全希薄化後の評価額は５５億ドル、希薄化前では約５１億ドルで、昨年新規と既存の投資家を対象に行った資金調達ラウンド時点での１３０億ドルは下回った。

中国企業による米国上場として２０２１年の聯拓生物以来の規模となる。ＡＤＲは１０日からニューヨーク証券取引所で取引される。

中国では国内のＥＶ市場は猛烈な価格競争で利益率が低下しており、各メーカーは海外で収益機会を探る構え。ジーカーの米国上場もそうした動きの一環とみられている。