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欧州の24年EC売上高、3年ぶりに増加の見通し=業界団体

ロイター / 2024年10月10日 13時22分

 業界団体のEコマース・ヨーロッパが9日発表した報告書によると、英国を含めた欧州38カ国での電子商取引(EC)売上高は2024年に9580億ユーロ(1兆500億ドル)となり、前年(8870億ユーロ)より8%増える見通しだ。格安ECサイト「Temu(ティームー)」のロゴが入った資料写真(2024年 ロイター/Florence Lo/Illustration)

Helen Reid

[ロンドン 9日 ロイター] - 業界団体のEコマース・ヨーロッパが9日発表した報告書によると、英国を含めた欧州38カ国での電子商取引(EC)売上高は2024年に9580億ユーロ(1兆500億ドル)となり、前年(8870億ユーロ)より8%増える見通しだ。増加は3年ぶりとなり、インフレ調整後の実質伸び率は5%になると見込む。

消費者心理の回復がEC売上高を押し上げており、中国のPDDホールディングスが世界展開する格安電子商取引(EC)サイト「Temu(ティームー)」のような低価格ECサイトの台頭が競争を激化させている。

インフレは世界中で消費者の購買力を低下させ、低価格商品を販売するECサイトの急成長に拍車をかけている。

米銀行大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)の調査によると、米国では年収5万ドル以下の低所得世帯が他のグループよりもオンライン支出を増やしており、この傾向は重要な年末商戦を含む10─12月期にオンライン通販の価格競争が激化することを示唆している。

Eコマース・ヨーロッパのチーフエコノミストで報告書の共同発行者であるアントン・デルバール氏は「インフレの危機に陥る前の消費者心理の水準に戻ったわけではないが、そう遠くはない」とし、「私たちはかつてよりも若干悲観的な常態に到達しようとしている」との見解を示した。

一方、デンマークやフィンランド、ドイツのEC関連団体のトップらは、登山靴を10ユーロ(10.97ドル)で販売したり、スマートウォッチを15ユーロで売ったりするティームーのような中国のECサイトとの競争激化に直面していると指摘する。

ドイツのEC業界団体、BEVHのマーティン・グロス・アルベンハウゼン副専務理事は「ドイツの消費者は廉価な中国製品に目を向けるようになった」と話す。

デンマーク商工会議所のEC部門の責任者、ニールス・ラルンド氏はティームーなどが「デンマークのオンライン通販業者が求められる規制を守らずに」欧州連合(EU)で販売することで不公正な競争を生み出していると批判した。

ティームーの広報担当者は、現地の法律や規制を守ることを真摯に受け止め、現地企業を支援することに取り組んでおり、英国やドイツ、フランス、イタリア、スペインの小売業者に対して出店するように呼びかけているとコメントした。

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