米株市場はS&Pとナスダックが最高値、新型肺炎巡る当局者発言で
ロイター / 2020年2月12日 7時18分
[ニューヨーク 11日 ロイター] - 米国株式市場は、S&P総合500種<.SPX>とナスダック総合<.IXIC>が前日に続き最高値を更新して取引を終えた。中国当局者が新型コロナウイルスの流行について、4月ごろに終息する可能性があるとの見解を示したことが背景。
ただ、米連邦取引委員会(FTC)が、大手IT(情報技術)企業に対し、規制当局に報告していない小規模な合併・買収(M&A)に関する情報の提供を命じたことを受け、ダウ工業株30種<.DJI>は横ばいで終了。S&Pとナスダックも上げ幅を縮小した。
FTCから情報を求められたマイクロソフト
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は11日、中国の新型コロナウイルス感染拡大は「世界全体に非常に重大な脅威」を及ぼすと警鐘を鳴らした。
一方、感染症研究の第一人者で中国政府の専門家チームを率いる鐘南山氏は、中国国内における新型コロナウイルスの流行が2月にピークを迎え、4月ごろに終息する可能性があると予想。これを受け、感染拡大を巡る懸念が後退した。
ブルダーマン・アセット・マネジメントの副会長兼チーフ市場ストラテジスト、オリバー・パーシェ氏は「市場には上昇する意欲があるものの、疲弊感も漂っている」と指摘した。
この日は、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の半期に一度の議会証言も、市場の注目材料だった。
議長は経済見通しについて前向きな見方を改めて示した上で、新型コロナウイルスの感染拡大などのリスクを注視していると述べた。
パーシェ氏は「パウエル議長はコロナウイルスに言及し、正当化されればFRBが行動するきっかけになり得ることを認めた」とし、同時にリスクには現実味があることを示すと指摘した。
S&Pの主要11セクターでは、通信サービス<.SPLRCL>、主要消費財<.SPLRCS>、情報技術<.SPLRCT>を除く全てが上昇。不動産セクターが最大の上昇率を記録した。
通信大手TモバイルUS
スプリントは77.5%の大幅高となった。一方、ベライゾン・コミュニケーションズ
SBAコミュニケーションズ
今年の利益見通しが予想を大幅に下回ったスポーツ用品のアンダーアーマー
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.31対1の比率で上回った。ナスダックでは1.75対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は73億3000万株。直近20営業日の平均は76億7000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 29276.34 -0.48 0.00 29390.71 29415.39 29210.47 <.DJI>
前営業日終値 29276.82
ナスダック総合 9638.94 +10.55 +0.11 9680.89 9714.74 9617.21 <.IXIC>
前営業日終値 9628.39
S&P総合500種 3357.75 +5.66 +0.17 3365.87 3375.63 3352.72 <.SPX>
前営業日終値 3352.09
ダウ輸送株20種 10902.72 +36.14 +0.33 <.DJT>
ダウ公共株15種 938.48 +3.51 +0.38 <.DJU>
フィラデルフィア半導体 1931.08 +38.28 +2.02 <.SOX>
VIX指数 15.19 +0.15 +1.00 <.VIX>
S&P一般消費財 1036.64 +7.88 +0.77 <.SPLRCD>
S&P素材 379.27 +1.94 +0.51 <.SPLRCM>
S&P工業 711.68 +2.51 +0.35 <.SPLRCI>
S&P主要消費財 660.09 -2.39 -0.36 <.SPLRCS>
S&P金融 515.63 +2.07 +0.40 <.SPSY>
S&P不動産 253.88 +3.06 +1.22 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 409.47 +4.23 +1.04 <.SPNY>
S&Pヘルスケア 1212.83 +7.42 +0.62 <.SPXHC>
S&P通信サービス 189.29 -1.17 -0.61 <.SPLRCL>
S&P情報技術 1766.25 -6.11 -0.34 <.SPLRCT>
S&P公益事業 350.39 +1.33 +0.38 <.SPLRCU>
NYSE出来高 8.73億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 23895 + 255 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物3月限 円建て 23885 + 245 大阪比 <0#NIY:>
*情報を追加しました。
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