欧州委、ＥＶに最低価格設ける中国メーカーの譲歩案を拒否

　９月１２日、欧州連合（ＥＵ）の欧州委員会は、中国から輸入する電気自動車（ＥＶ）への追加関税を巡り、中国メーカーからＥＵ向けＥＶに最低価格を設けるとの譲歩案を示されたが全て拒否した、と発表した。写真はＥＵと中国の旗。北京で２０１６年７月撮影（２０２４　ロイター／Jason Lee）

Philip Blenkinsop

[ブリュッセル １２日 ロイター] - 欧州連合（ＥＵ）の欧州委員会は１２日、中国から輸入する電気自動車（ＥＶ）への追加関税を巡り、中国メーカーからＥＵ向けＥＶに最低価格を設けるとの譲歩案を示されたが全て拒否した、と発表した。

複数の中国メーカーがダンピング（不当廉売）価格で販売しないことを確約する「価格約束（プライス・アンダーテーキング）」を提出したが、補助金の悪影響を排除し、効果的に監視や法執行ができるかどうかに焦点を当てて検討した結果、いずれの提案もこうした要件を満たしていないとの結論に至ったという。

中国側からの提案の具体的な内容は明かさなかったが、世界貿易機関（ＷＴＯ）規則やＥＵの反補助金ルールを満たすかどうかを徹底的に調べたと説明した。

欧州委の報道官は「欧州委は交渉による解決に前向きな姿勢を持ち続けているが、そのためにはＷＴＯ規則を完全に順守し、特定された補助金の有害な影響を完全に是正するものでなければならない」と述べた。