ドル109円後半、ユーロ/円の下落が重し
ロイター / 2020年2月14日 15時22分
[東京 14日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の109円後半。ユーロは一時1.0827ドルと2年10カ月ぶり安値を更新したほか、ユーロ/円も4カ月ぶりの安値を付けた。ユーロ/円を中心とするクロス円での円高はドル/円の上値を重くした。
市場は典型的なリスク回避のパターンを踏襲しており、ドルと円が同時に買われ、ドル/円では円がドルよりも買われる状況になっている。
リスク回避の原因となっている新型肺炎について、中国保健当局は、13日時点での新たな感染者は5090人、新たな死者は121人と発表。感染者数は累計6万3851人。現在5万5748人が治療を受けている。死者の累計は1380人となった。
最も弱さが目立ったのはユーロだ。
ユーロ
ユーロ/円
ユーロは安全資産と見なされるスイスフラン
ユーロ安の背景として、ドイツで急浮上した総選挙の可能性、足元景気の減速懸念と欧州中央銀行(ECB)の緩和シフト、ユーロ調達によるキャリートレードなどが挙げられている。
一方、英ポンド
13日の欧州時間の取引では、総選挙からわずか約2カ月で、ジャビド財務相が突然辞任を表明したことで英ポンドが一時的に142円前半まで売られた。しかし、後任にリシ・スナク財務副大臣が就くことになったことを受け、143円半ばまで買い戻されるなど、「英ポンドがはしゃいでいた」(FX会社)という。
スナク氏は政界に入る前に、ゴールドマン・サックスのほか、アクティビスト(物言う投資家)のヘッジファンド、TCIにも勤めていた。
市場では、「投機筋以外に英ポンドをロングにする向きはいない。離脱後の欧州連合(EU)との協議も時間がかかるとみられ、年内に協議を幕引きにするとすれば、ハードブレグジットの可能性は残っている」(アナリスト)とされ、現在のポンド高の持続可能性は乏しいとの意見も聞かれる。
ドル/円
午後3時現在 109.78/80 1.0835/39 118.98/02
午前9時現在 109.76/78 1.0839/43 118.99/03
NY午後5時 109.81/82 1.0840/43 119.04/08
(為替マーケットチーム)
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