1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

タイのセター首相失職、閣僚人事巡り憲法裁が判断 政局混乱も

ロイター / 2024年8月14日 20時1分

8月14日、タイ憲法裁は、セター首相(写真中央)に解職命令を下した。バンコクで4月撮影(2024年 ロイター/Athit Perawongmetha)

Panu Wongcha-um Chayut Setboonsarng

[バンコク 14日 ロイター] - タイ憲法裁は14日、セター首相に解職命令を下した。禁固刑を受けた人物を閣僚に任命したことで「重大な」倫理違反を犯したとの判断を示した。政治的混乱がさらに拡大する恐れがある。

セター氏は就任1年足らずで失職することになった。国会で新首相が選出されるまでプムタム副首相が暫定首相を務める見通し。

憲法裁は「(セター氏が)誠実さを欠いたため首相を解職されると判断した」と説明した。同氏の行動は「倫理基準の重大な違反」との見解を示した。決定は5対4だったとしている。

憲法裁は先週、王室に対する不敬罪の改正を選挙公約に掲げたことを理由に、下院最大勢力の野党・前進党の解党を命じている。

セター氏は首相官邸で記者団に対し、「非倫理的だと判断され首相を退任するのは悲しいことだ。私は誠実かつ正直に職務を遂行した」と語った。

セター氏が閣僚に任命した元弁護士のピチット氏は、2008年に裁判所職員への賄賂を企てたとして法廷侮辱罪で短期間収監された。同氏の贈賄疑惑は立証されず、同氏は5月に辞任した。セター氏はこの人事は正当なものだったと主張していた。

憲法裁の決定により、タイ政界の重鎮であるタクシン元首相と、保守派や軍の守旧派との長年にわたる対立が再燃する可能性がある。

一部の政治専門家は、セター氏が所属するタクシン派「タイ貢献党」が次期政権の樹立で影響力を持つ可能性が高いとの見方を示している。     

ブラパ大学政治法学部のオラーン・ティンバンティエオ副学部長は、「連立政権は結束を保っている。信任に多少の影響が出るかもしれないが、それは短期的なものだ」と述べた。

次期首相は23年の総選挙前に各党によって首相候補に指名されている必要があり、タクシン氏の37歳の娘で貢献党のペートンタン党首、アヌティン内相、ピラパン・エネルギー相、国軍出身のプラウィット氏らが含まれる。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください