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中国貿易、3月は落ち込み和らぐ コロナ猛威で先行き楽観できず

ロイター / 2020年4月14日 17時35分

 4月14日、中国税関総署が14日発表した貿易統計によると、3月の輸出はドル建てで前年比6.6%、輸入は0.9%、それぞれ減少した。写真は中国で昨年6月撮影(2020年 ロイター/CHINA STRINGER NETWORK)

[北京 14日 ロイター] - 中国税関総署が14日発表した貿易統計によると、3月の輸出はドル建てで前年比6.6%、輸入は0.9%、それぞれ減少した。減少ペースは1─2月から鈍化し、市場予想よりも小幅だった。

ただ新型コロナウイルスの世界的流行で、貿易は今後数カ月にわたり引き続き圧迫される見通しだ。

ロイターがまとめたアナリストの予想は輸出が14%減、輸入が9.5%減だった。1─2月は輸出が17.2%、輸入は4%、それぞれ減少していた。

3月の貿易収支は199億ドルの黒字で、黒字幅は市場予想の185億5000万ドルを上回った。1─2月は70億9600万ドルの赤字だった。

金融市場では、予想ほど落ち込みがひどくなかったと安心感が広がった。しかしアナリストは、新型コロナで各国の企業活動が停止しており、中国の輸出と成長の見通しは依然さえないと指摘する。

中海晟融資本管理の首席エコノミスト、張一氏は「予想を上回る3月の貿易実績は、今後の心配は無用ということを意味しない」と指摘。「市場は輸出が第2・四半期を通して減少すると見込んでおり、減少率が20%かそれ以上になる確率も高い。大規模な失業が社会問題に発展する可能性があるため、当局はさらなる政策を打ち出す必要がある」とした。

税関総署は、内需の改善で輸入は予想よりも小幅な減少にとどまったと分析した。

輸入の底堅さは、当局の規制緩和に伴うキャッチアップ需要や、港で足止めされていた貨物の通関も一因で、国内消費は活発にはほど遠く、鉄鉱石などの主要品目の輸入は減少している。

キャピタル・エコノミクスのシニアエコノミスト、ジュリアン・エバンス・プリチャード氏は、内需は今後数カ月で一段と回復しそうで輸出も持ち直すとみるものの、輸入の4分の1を占める、輸出セクターに関連する品目は今後も減少基調で輸出全体の回復の足かせになると指摘した。

新型コロナが世界的に猛威を振るい、米欧をはじめとする中国の主要貿易相手国・地域の需要が冷え込んでいる。

3月の対米貿易黒字は、ロイターの算出で153億2000万ドル。1─2月は253億7000万ドルだった。

1─3月の対米貿易黒字は407億7000万ドル。

税関総署の李魁文報道官は記者会見で、内需が正常に戻りつつあることから、3月の貿易は一部で回復の兆しがみられたが、対外貿易が直面する困難な状況は軽視できないとした。

UBSのエコノミスト、タオ・ワン氏は第2・四半期の輸出は前年比20%減、通年では12%減と予想している。

*内容を追加しました。

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