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8月ロイター企業調査:米大統領「ハリス氏に」優勢、政策の予見可能性を評価

ロイター / 2024年8月15日 10時1分

 8月15日、11月の米国大統領選でハリス副大統領(右)とトランプ前大統領(左)のどちらが自社の事業活動や経営戦略にとってプラスになるか聞いたところ、ハリス氏が43%と、トランプ氏の8%を大きく上回った。トランプ氏の写真はジョージア州アトランタで3日撮影。ハリス氏の写真はウィスコンシン州オークレアで7日撮影(2024年 ロイター/Umit Bektas/Erica Dischino)

Maki Shiraki

[東京 15日 ロイター] - 11月の米国大統領選でハリス副大統領とトランプ前大統領のどちらが自社の事業活動や経営戦略にとってプラスになるか聞いたところ、ハリス氏が43%と、トランプ氏の8%を大きく上回った。ハリス氏はバイデン大統領の後継であることから政策の予見可能性の高さが評価された。トランプ氏に対しては、自国第一主義により、経済摩擦の激化などを懸念する声が聞かれた。

一方、「どちらでも良い」は46%を占め、業種によって影響度合いの違いも示された。

調査は7月31日─8月9日。調査票を発送した企業数は506社、回答社数は243社だった。

ハリス氏が望ましい理由については、「現状維持的な政策が予想され、将来が見通しやすい」(化学)との声が多かった。

トランプ氏の「偏った自国第一主義により、貿易戦争や経済摩擦、安全保障への脅威が発生し、事業戦略や方針転換が必要になる」(窯業)可能性があり、「行き過ぎた保護主義」(鉄鋼)への懸念が多く聞かれた。

「どちらでも良い」理由としては「どちらになっても影響は限定的」(サービス・空運・卸売)、「対中政策はどちらの路線でも現行から大きく外れるものではないように思われる」(運輸)などの見方があった。

業種別で最多をみると、製造業が「ハリス氏」(46%)、非製造業は「どちらでも良い」(50%)と結果が分かれた。トランプ氏は公約に追加関税、特に中国からの輸入品への関税引き上げなどを掲げているため、製造業のほうが影響は大きく、トランプ政策への警戒感からハリス氏を望む声が強くなっている印象だ。

トランプ氏のほうが望ましい理由に関しては、同氏が為替相場で円高ドル安を促す政策を展開するとみる向きが多く、円高になれば「輸入材価格の低下が期待できる」(建設)、「原価コストアップを低減できる」(サービス)などの声が多かった。

両氏それぞれ大統領になった場合、どのような事業計画の変更・対策が必要かとの質問に対しては、具体的な項目ではともに「為替戦略の見直し」(ハリス氏で25%、トランプ氏で34%)が最多だった。ハリス氏の場合は「その他」がトップ、トランプ氏の場合も次点で、選択した理由の多くが「変更・対策なし」だった。

トランプ氏再選の場合は「現地の販売用在庫の調整、米国製部品の調達拡大」(機械)や「米国市場への営業拡大」(電機)、同氏が電気自動車(EV)推進策終了を掲げていることから「需要の注視と販売戦略の見直しが必要になる可能性がある」(電機)とし、逆にハリス氏就任の場合は「EV向けの営業強化」(機械)といった対策が出ていた。

(白木真紀 グラフィック作成:照井裕子 編集:橋本浩)

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