英CPI、8月前年比+2.2%で横ばい サービス価格は加速
ロイター / 2024年9月18日 18時15分
9月18日、英国立統計局(ONS)が発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.2%上昇と、前月から横ばいだった。写真は6月、ブライトンの市場で撮影(2024年 ロイター/Carlos Jasso)
[ロンドン 18日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が18日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.2%上昇と、前月から横ばいだった。イングランド銀行(英中央銀行)が注目するサービス価格は伸びが拡大した。
金融市場では中銀が19日の金融政策委員会で金利を据え置くとの見方が強まった。
CPIはロイター調査の予想と一致した。
英中銀は8月のインフレ率を2.4%と予想していた。
KPMG・UKのチーフエコノミスト、ヤエル・セルフィン氏は「今日のデータによって英中銀が明日、追加利下げに踏み切る可能性は低い」との見方を示した。予想される総合インフレ率の上昇は重視しないとみられるが、サービス価格の上昇率は依然として高いと指摘した。
ジョーンズ財務副大臣は「何年にもわたる高インフレが影響を及ぼしている。物価は依然として4年前よりはるかに高い」と述べ、インフレはより抑制された水準が望ましいとの認識を示した。
サービス価格の伸びは5.6%と、7月の5.2%から加速した。ロイター調査では5.5%と予想されていた。
ONSは航空運賃が前月比22.2%上昇したことが、サービス価格の上昇に寄与したと分析した。運賃は通常7月から8月にかけて上昇するが、今回の伸びは2001年の統計開始以来、2番目の大きさだったとしている。
指標発表後に英ポンドは対ドルで上昇した。市場が織り込む19日の利下げ確率は約26%に低下した。
サービス価格は上昇したが、航空運賃など変動の大きい項目を除くと引き続き鈍化しているとエコノミストは指摘。INGのエコノミストは「基調的な状況は徐々に改善しており、明日の中銀会合で変更はないとしても、冬期に利下げが加速するとみている」と述べた。
変動の大きいエネルギー、食品、たばこの価格を除いたコアインフレ率は、前月比、前年比ともに加速した。
アバディーンのエコノミスト、イングランド銀行は依然高止まりしている基調インフレのさまざまな指標に焦点をあてると指摘。「これにより、イングランド銀行が今後数カ月間の金融緩和サイクルで米連邦制度理事会(FRB)よりいくぶんか慎重になる可能性が説明できる」と述べた。
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