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タイ第2四半期成長率2.3%で予想以上に加速、政治不安定が影

ロイター / 2024年8月19日 15時30分

 8月19日、タイ国家経済社会開発評議会(NESDC)が発表した第2・四半期国内総生産(GDP)は前年同期比2.3%増で、ロイターがまとめたアナリスト予想(2.1%増)を上回り、第1・四半期から加速した。写真はタイのバンコクで2020年4月撮影(2024 ロイター/Athit Perawongmetha)

[バンコク 19日 ロイター] - タイの第2・四半期の国内総生産(GDP)伸び率は、個人消費、観光業、輸出などが寄与し前年比では予想以上に加速する一方、前期比では鈍化した。アナリストは政治の不安定が見通しに影を落としていると指摘する。

国家経済社会開発評議会(NESDC)が19日発表した第2・四半期GDPは前年同期比2.3%増で、ロイターがまとめたアナリスト予想(2.1%増)を上回り、第1・四半期から加速した。

季節調整済みの前期比では0.8%増に鈍化し、アナリスト予想(0.9%増)をわずかに下回った。

第1・四半期は前年同期比1.6%増(従来:1.5%増)、前期比1.2%増(従来:1.1%増)に小幅上方修正された。

第2・四半期は個人消費、輸出が改善する一方、公共投資と民間設備投資が減少した。

NESDCは2024年通年のGDP成長率予測を2.3─2.8%とし、従来予想(2.0─3.0%)から上限を引き下げ、下限を切り上げた。昨年は1.9%だった。

輸出の伸び率予測は2%に据え置いた。外国人観光客数は3650万人を見込む。今年は8月11日時点で2180万人と前年同期を33%上回る。コロナ禍前の19年は4000万人近くに達していた。

タイ経済は高水準な家計債務や高金利、中国の景気減速を背景とする輸出の不振が成長の足かせとなっており、東南アジアの他の新興国に比べて低調にとどまっている。さらに政情不安定が見通しを曇らせる。先週、セター前首相が閣僚人事を巡る問題で失職。後任のペートンターン氏が18日に新首相に就任したが政治経験が乏しく組閣はこれからだ。

NESDCのダヌチャー長官は会見で、政府が景気刺激策を導入する必要があると述べた。

キャピタル・エコノミクスの市場エコノミスト、シバーン・タンドン氏は、「財政政策を巡る不透明感が高まっている。観光業からの押し上げ効果が薄れるにつれ、今後数四半期は成長がやや減速するとみている」と述べ、タイ中央銀行が10月から利下げを開始すると予想した。

政府から利下げ圧力がかかる中、タイ中銀は6月に4会合連続で政策金利を据え置いた。8月21日の会合も据え置きが予想されている。

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