フィリピン中銀、3会合連続0.25%利下げ 来年の追加緩和は慎重に
ロイター / 2024年12月19日 18時58分
[マニラ 19日 ロイター] - フィリピン中央銀行は19日、主要政策金利を0.25%ポイント引き下げ5.75%とした。利下げは3会合連続で、市場の予想と一致した。
レモロナ中銀総裁はインフレが依然として懸念要因であり、来年の追加利下げは小刻みに進めると述べた。インフレ期待が十分に固定されており、経済成長は安定的だが低調な状況が続くとの評価に基づき利下げを決定したとも発言した。
今回の引き下げで政策金利は、2023年2月(6%)以来の低水準となった。
総裁はインフレ率が26年末まで目標レンジ内で推移するとみられるが、来年累計で1%ポイントの利下げを実施するのは「少しやり過ぎかもしれない」とし「インフレ再燃リスクを依然懸念している。利下げは小刻みに進めていく」と述べた。
中銀は25年のリスク調整後のインフレ予想を3.3%から3.4%に引き上げた。26年の予想は3.7%に据え置いた。
総裁は「持続可能な経済成長と雇用に寄与する物価安定を実現するため、金融緩和に対する慎重なアプローチを維持する」と述べた。
インフレ率は11月末時点で平均3.2%。中銀の目標レンジ(2─4%)内に収まっている。
バンク・オブ・ザ・フィリピン・アイランズのリードエコノミスト、エミリオ・ネリ氏は、中銀が来年、最大0.50%の利下げを行う可能性があると予想。
「世界的な物価リスクで大規模な金融緩和が妨げられる可能性があり、フィリピン中銀が来年、積極的な利下げを見送るとの見方に引き続き同意する」と述べた。
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