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落ち着いて、チェックを! 大学の卒業旅行、春の家族旅行...米国旅行に欠かせない「エスタ」公式サイト「偽物」に注意

J-CASTニュース / 2024年2月27日 18時43分

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米国のシンボル「自由の女神像」

春の観光シーズンが近づいてきた。家族旅行や大学の卒業旅行に海外旅行を計画している人も多いだろう。

国民生活センターは、海外渡航の際に必要となるESTA(エスタ)などの電子渡航認証システムのトラブルが急増しているため、2024年2月20日、「ESTA等電子認証トラブルあるある」という警鐘を鳴らすリポートを発表した。

申請代行事業者のサイトを公式サイトと勘違いして、余計な手数料を払って泣かないよう、気持ちよく旅行を楽しむコツを担当者に聞いた。

検索上位にくる「申請サイト」で申し込むと...

電子渡航認証「ESTA」(エスタ、Electronic System for Travel Authorization)とは、米国国土安全保障省によって2009年から義務化されたシステムだ。

米国に観光や短期商用で90日以内の旅行する場合、査証(ビザ)を免除するかわりに、渡航が危険ではなく安全なものと判断するため、渡航前にオンラインで渡航認証を受けなければならない。

「ESTA」の公式サイトは、滞在日数や目的、犯罪歴の有無、感染症にかかっていないこと、などを打ち込むもので、申請費用は21ドル(2024年2月27日現在1ドル=約150円、約3150円)で済む。同様の電子渡航認証は、カナダのeTA(イータ)、豪州のETA(イータ)、韓国のK-ETA(ケーイーティーエー)などがある。

また、2025年からは欧州の約30か国でETIAS(エティアス)の導入が予定されているなど、電子渡航認証が必要な渡航先が増えている。

ところが、国民生活センターによると、申請を行う際に、公式の申請サイトと思ったら、実は申請代行事業者のウェブサイトで、余計な申請手数料を含めた高額な請求をされるトラブルが近年、相次いでいる。

代表的な事例は次のとおりだ。

【事例】
米国に旅行するために、ESTA(電子渡航認証システム)を申請しようとネットで検索をして、一番上に表示されたサイトで申請を行った。申請費用は21ドル(約3000円、当時)のはずだが、クレジット決済をした明細を見ると約1万円が請求されていた。

サイトをよく確認すると、公式サイトではなく、申請代行サービスを行う事業者のサイトだった。申請手続は確かにできたが、サイトの作りが公式サイトとよく似ていて紛らわしい。

自分で公式サイトから申請すれば手数料を支払う必要はなかった。手数料を返金してもらうにはどうしたらいいか。(2023年9月・20歳代男性)

こうしたトラブル相談が、2023年5月に新型コロナが5類に移行し、海外渡航が盛んになってから、うなぎ登りに増えているという【図表】。

米国大使館サイトと見間違う「女神像」「星条旗」

J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を行なった国民生活センター相談情報部の担当者に話を聞いた。

――私は米国に旅行したことがないので、ESTAのことは知りませんでした。念のため「ESTA 申請」で複数のプラットフォームで検索すると、たしかに上位に公式サイトではなく、申請代行サイトと思われるものが次々と並びますね。

あるものは「スポンサー」とあるので、申請代行サイトの広告とわかります。ところが、「米国ESTA申請」以外は何の表示もなく、クリックすると「自由の女神像」や「星条旗」の写真が大きく掲げられ、まるで米国大使館に関係した公式サイトかと見間違うようです。

担当者 そのとおりです。その「スポンサー」と表示された申請代行サイトでさえも、公式サイトを勘違いして申請してしまう人が多いのです。もう1つの公式サイトと見誤りそうなものも、よく見ると、「代行」「手数料」というキーワードがあるはずです。

公式サイトでは「手数料」などかかりませんから、そのキーワードがあるだけで、申請代行事業者のサイトであることがわかります。

申請代行サイトを利用すると、申請代行手続が完了した後は、すでにサービスが提供されているため、返金をしてもらうことは極めて困難になります。

利用申し込みをしたあとにおかしいと気づき、事業者が申請代行手続を完了する前であればキャンセルが可能な場合もありますが、その場合でもキャンセル料が発生する可能性があります。

キャンセルが可能なタイミングは代行事業者によって異なります。申し込み前によく条件を確認しましょう。

落ち着いて、サイトの隅々までチェック!

――しかし、紛らわしい申請代行事業者のサイトは、どうやって見分ければいいのですか。

担当者 まず、いきなり打ち込んだりしないで、落ち着いてサイト全体をよく見渡してください。下の方に「運営事業者」の説明や「利用規約」が書かれたコーナーがあるはずです。そこをよく読んでチェックしてください。

何よりも、本物の公式サイトから申し込むことをおススメします。公式サイトは以下のとおりです。

アメリカ合衆国:ESTA(Electronic System for Travel Authorization)
カナダ:電子渡航認証(eTA)の概要
豪州:ETA(Electronic Travel Authority)
大韓民国:K-ETA(KOREA ELECTRONIC TRAVEL AUTHORIZATION)

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)

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