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柏木由紀は卒コンで何を語ったか――「天職」アイドル生活の集大成 現場では報道陣からも拍手が

J-CASTニュース / 2024年3月20日 10時0分

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卒業ドレス姿で客席に手を振る柏木由紀さん

AKB48が2024年3月16日から17日にかけて、春のコンサートを横浜市内で開いた。そのうち16日の公演は「ゆきりん」の愛称で親しまれてきた柏木由紀さん(32)の卒業コンサートだ。柏木さんのグループ在籍期間は約17年間におよび、グループ史上最長。卒業コンサートはアイドル生活の集大成ともいえるステージだ。

終演後の記者会見では、アイドルという職業は「天職」だと繰り返した。グループ卒業後は「臨機応変にアイドルやったり、バラエティー頑張ったり、YouTube頑張ったり、いろんな一面を見せていけたら」などと話した。

「たくさんのアイドルがいる中で、AKB48を選んでくれて本当にありがとう」

柏木さんは鹿児島県出身。小学生の時に「モーニング娘。」のコンサートを鹿児島で見てアイドルに憧れるようになり、06年にAKB48の3期生オーディションに合格。中学3年生で上京し、07年に東京・秋葉原の専用劇場でデビューした。

卒業コンサートのタイトル「柏木由紀卒業コンサート~17年間、歩いて来たこの道~supported by イモトのWiFi」のとおり、17年の歴史を駆け抜けるような構成。

上京時の心境と故郷への思いをうたった「火山灰」(12年)で幕を開け、「ポニーテールとシュシュ」(10年)「フライングゲット」(11年)といったグループの定番曲、初めて単独センターを務めた最新曲「カラコンウインク」(24年)、所属している「チームB」のオリジナル公演曲のひとつ「初日」(08年)など、延べ33曲を次々に披露。

高橋みなみさん(32)や峯岸みなみさん(31)、小嶋陽菜さん(35)、仲川遥香さん(32)、指原莉乃さん(31)ら卒業生も駆けつけた。

「アイドル」のあり方に言及する場面も多かった。終盤のあいさつでは、「カラコンウインク」を念頭に、古くからのファンに対して

「胸を張って『ゆきりん推し』だって言えるような恩返しが最後にできたかなって思います。卒業しても皆さんの前ではアイドルでいさせてください」

と感謝。「今AKB48を応援してくださっているみなさん」に対しては、次のように呼びかけた。

「こんなにたくさんのアイドルがいる中で、AKB48を選んでくれて本当にありがとうございます。私は17年間本当にいろいろなAKB48を見てきて、その中で活動してきましたが、どの時代も、その時のAKBが一番だと思ってやってきたし、私は今のAKB48が最強で最高だと、心の底から思っています。それでもグループに歴史がある分、心無いことを言う人がいるかもしれません。そんな時はファンの皆さんがメンバーの味方でいてくれたら嬉しいなと思います」

「臨機応変にアイドルやったり、バラエティー頑張ったり」

アイドルは「天職」とも繰り返した。「17年振り返って」の感想を聞かれると、卒業コンサートを通じて「アイドルという職業がやはり自分は大好きで、自分にとっては天職なんだろうなと思いました」。「柏木さんにとってアイドルはどんな職業だったか」という問いには、「私の中でも、人生の全て」だと話し、「天職」の意味を改めて説明した。

「本当に『天職』という言葉を自分で言うのはちょっとどうかな?と思うんですけど、17年間やってきて、アイドルをやること以外に見つけられなかったからこそ、こんなに長くいましたし、その中でも、AKB48を、たまたま見つけて選んで、AKBに入れたということが、私の中では運命だったのかなと思います」

では、AKB48卒業後は「アイドル業からも卒業ということでいいのか」。この質問には、

「私のことを応援してくれているファンの皆さんの前ではアイドル活動は続けていきたいという気持ちがあるので、臨機応変にアイドルやったり、バラエティー頑張ったり、YouTube頑張ったり、いろんな一面を見せていけたら」

と応じ、「歌うことは続けていきたい」とも話した。

高橋みなみとの「RIVER」披露で抱いた感慨

グループの歴史にも思いをはせた。「一番グッときたところ、ポイント」を聞かれて挙げたのが「RIVER」(09年)。AKB48はオリコン週間ランキングで初めて1位を獲得し、本格的にブレイクするきっかけになった楽曲だ。09年のNHK紅白歌合戦でパフォーマンスした曲のひとつでもある。

今回のコンサートでは、柏木さんと高橋さんのダブルセンターで披露。柏木さんによると、RIVERは、まだAKB48の知名度が低い時代に「みんなで力を合わせて、このRIVERがどうにか世に届いてほしいって、すごくみんなで気合いを入れて頑張って歌っていた曲」。発売時は「本当に後ろの端っこで、たかみなさんの背中を追いかけるのに必死だった自分」だったが、14年半を経て改めて共演が実現した感慨を口にしていた。

「たかみなさんが『一緒に歌おうよ』と言ってくれて、こうやって2人でAKBの先頭に立ってRIVERを歌ったというのが、私は本当に感慨深くて...」

1曲目の「火山灰」は、柏木さんの代表曲のひとつ。柏木さんにとって、鹿児島は「毎日アイドルのことしか考えられないぐらい、『私は将来アイドル以外何ができるんだろう』というぐらい、本当にそういう夢を見つけた大事な場所」だ。グループ在籍中は多忙で帰省する機会も少なかったが、卒業後は「1回長めに地元に帰りたいです」とだけマネジャーにお願いしているといい、

「AKBを卒業してから地元にゆっくり帰るのが今の楽しみです」

と笑顔を見せていた。

記者会見は、冒頭の写真撮影を除いた質疑応答部分だけで約24分。いわゆる「囲み取材」と呼ばれる形式の中では比較的長時間で、終了後は報道陣から拍手が起きた。

柏木さんは4月30日に東京・秋葉原のAKB48劇場で開かれる卒業公演で正式にグループを離れる。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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