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【2025年卒就活生】3月1日内定率40%超のハイペース 専門家は「焦る必要全くナシ」「採用意欲ものすごく高い」

J-CASTニュース / 2024年3月21日 17時52分

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「内定取れた!」と大喜びの女子学生

2025年卒大学生・大学院生の就職活動が早くも中盤戦に突入した。

リクルートの就職・採用関連の研究機関「就職みらい研究所」が2024年3月14日に発表した「就職プロセス調査(2025年卒)『2024年3月1日時点内定状況』」によると、3月1日時点での内定率が40.3%と、現行の就活スケジュールになった2017年以降で最多となった。

焦らずに就活を進めるにはどうしたらよいか。同研究所所長の栗田貴祥所長にアドバイスを聞いた。

理系猛ダッシュ、早くも内定率5割近くに

就職みらい研究所の調査(2024年3月1日~3月8日)は、2025年卒業予定の大学生(1720人)と大学院生(550人)の合計2270人が対象。

3月1日現在の内定率(大学生のみ)は40.3%(前年比10.0%増)と、現行ルールになってから最高になった【図表1】。

理系47.8%(前年比12.5%増)と、文系が36.8%(前年比8.5%増)よりスタートが早い。また、男性が43.4%(前年比13.2%増)と、女性37.0%(前年比6.6%増)を上回っている。

内定取得企業数の平均は2.0社(前年は1.6社)。2社以上から獲得した人が約半数(48.2%、前年は35.8%)に達した【図表2】。

スタートダッシュの早さを反映して、進路確定率も24.3%(前年比7.5%増)と過去最高になっている。

そのうえ、就職活動の動きが全般的に早くなっている。

2024年2月中に個別企業の説明会・セミナーに参加した人が32.8%(前年は32.7%)。また、3月中に予定している人は36.1%(前年は38.6%)だ【図表3】。

2月中に面接選考(最終面接を含む)を受けた人が53.6%(前年は51.1%)。また、3月中に予定している人が69.1%(前年は70.7%)といった案配だ【図表4】。

企業の採用計画充足度、過去最低の厳しい状況

これほど早いペースで始まっている就職活動、焦らずに自分に合った会社を見つけるにはどうしたらよいか。J-CASTニュースBiz編集部は、調査を行なった「就職みらい研究所」の栗田貴祥所長に話を聞いた。

――3月1日現在の内定率が40.3%(前年比10.0ポイント増)と驚異的な数字になっています。
卒業年次前年の3月1日からの採用広報解禁スケジュールはこれまでと同じなのに、過去の数字と比べても異常なほど高いですが、こんなにスピードアップした理由は何ですか。
政府が要請している就活ルールが守られず、フライング傾向が高まっているということでしょうか。

栗田貴祥さん 2025年卒の大学生の3月1日時点の内定率40.3%は現行の就活スケジュールとなった2017年卒以降の3月1日時点で、最も高い数値となりました。

2017年卒の3月1日時点の就職内定率は4.6%でしたので、実に約9倍になっていることからも、就活のあり方が大きく変わってきていることは明らかと思われます。

2月1日時点の内定率の際もお答えしましたが、企業側の採用意欲の高さから、選考、内々定・内定出しのスケジュールが前年よりも前倒しになっており、この高さになっていると推察されます。

エリア別で見てみても、「関東」が42.1%と前年比で6.3ポイント、「中部」が39.3%と7.1ポイント、「近畿」は44.2%で10.7ポイント上がっています。「その他地域」も18.0ポイント上がり33.4%となり、2月1日時点に引き続き、エリアを問わず内定率が高いことがわかります。

また、当研究所の『就職白書2024』という調査で、企業側への調査項目で、2024年卒採用について採用計画に対し、採用充足したと回答した企業の割合は36.1%と、前年に続き調査開始の2012年卒以来で最低値を更新。厳しい状況が続いており、企業側は採用人数確保のために選考や内定出しを早め早めに動いているのではないかと考えられます。

しっかり就活に取り組めば、納得の1社に出会える!

――なるほど。そんななかでも、特に理系が急にドーンとアップしています。2月1日に比べ、プラス25.3ポイントも上がりました(文系はプラス12.2ポイント)。この理由はどこにあるとお考えですか。

栗田貴祥さん 例年この時期、理系の大学生の就職内定率は、文系の大学生と比較しても高くなる傾向があります。

たとえば、2024年卒の文系の内定率は2月1日時点で19.7%、3月1日時点で28.2%ですが、理系は、2月1日時点は20.3%、3月1日時点は35.3%となっていました。

昨今、理系については、エリアや業種、従業員規模などを問わず、DX(デジタルトランスフォーメーション)、GX(グリーントランスフォーメーション)人材需要の高まりによる人材獲得競争が特に激しくなっているため、この内定率の高さに繋がっていると思われます。

――3月1日時点で40.3%と、非常に高い内定率が出ている中で、2025年卒の就活中の学生は、どのように就活に取り組むべきかアドバイスをください。

栗田貴祥さん 調査対象の学生のみなさんからは、「3月から本格的に開催されるセミナーや説明会に参加し、自分が何をしたいのかを明確にしたい」という就職活動に前向きに取り組もうとする声のほか、「周囲の学生と比較してしまい、自分に自信が持てない」といった不安の声もあがっています。

ただ、企業の採用意欲は堅調です。しっかりと就職活動に取り組んでいけば、納得の1社に出会える可能性は広がるはずです。

就職活動に励んでいる学生の皆さんには、周囲の状況にとらわれることなく、セミナーや説明会に参加したり、選考プロセスに参加したりすることで、自分なりの選択基準を確かめながら、納得感の持てる企業選びを着実に進めていただければと思います。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)

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