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高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ 混戦!東京15区補選、小池氏元側近の「爆弾告発」が与える影響

J-CASTニュース / 2024年4月11日 17時0分

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東京都の小池百合子知事。学歴問題が尾を引いている(写真は2016年8月31日撮影)

文春砲が炸裂した。2024年4月10日発売の月刊「文藝春秋」が、「小池百合子都知事 元側近の爆弾告発」「私は学歴詐称工作に加担してしまった」という全16ページの衝撃手記を掲載した。元都民ファーストの会事務総長で弁護士の小島敏郎氏が執筆している。

そこには、小島氏が発案をして元ジャーナリストのA氏が原案を書き小池百合子氏らが英語にして日本文も作って、小池氏がカイロ大を卒業したというものを駐日エジプト大使館のフェイスブックへ掲載した経緯が書かれている。

元側近の内部告発には、袂を分かった相当の経緯がある

小島氏は、「小池さん、これ以上、周囲の人を巻き込み、共犯者を作らないでください。そして自ら真実を述べ、出処進退を決めてください」と結んでいる。

この件については、小池氏が公開したとする卒業証書では事態収拾できないとした小池氏が、さらにフェイスブックへの掲載で学歴詐称の沈静化を図ったものだが、それが小池氏側の工作であったと、小島氏がバラしたわけだ。

小池氏周辺は「卒業証書を公開するなどしており、説明は尽くされている」としている。

もっとも、元側近の内部告発には、袂を分かった相当の経緯があるわけで、一方的に100%正しいともいえないこともある。

推薦ですり寄る自民、肝心の小池氏の足元に火がつくと......

しかし、現時点で、衆院東京15区補選(16日告示、28日投開票)への政治的な影響は必至だ。文春砲の直前の8日、乙武洋匡氏(48)は15区補選に無所属で出馬することを表明した。乙武氏は、小池氏が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が国政進出に向け設立した「ファーストの会」の副代表。その日の会見場には小池氏と乙武氏のポスターがずらりと並んでいた。乙武氏は自民が推薦する予定だったが、雲行きが怪しくなった。小池氏がバックにいれば、乙武氏の当選は揺るがないとみた自民が推薦ですり寄ってきたが、肝心の小池氏の足元に火がついたので、乙武氏の周辺は慌ただしいだろう。過去の乙武氏の女性問題に、公明が推薦を渋っているという話もある。また、自民票は、元職の秋元司氏(52)に流れるかもしれない。

一方、立憲は、共産と候補者調整し、酒井菜摘氏(37)を立てて盤石のように見えるが、参院議員である須藤元気氏(46)の出馬で一定数を食われるだろう。

その他の票を、日本維新の会・金澤結衣氏(33)、参政党・吉川里奈氏(36)、日本保守党・飯山陽氏(48)、つばさの党・根本良輔氏(29)で分け合う。この中で、勢いのあるのは、金澤氏と飯山氏。

東京15区は有権者数43万、投票率6割で25万票。乙武氏、酒井氏、金澤氏、飯山氏は4~5万程度で横一線の団子レースではないか。

良くも悪くも、今の政治の混迷を象徴する注目の選挙区だ。


++ 高橋洋一プロフィール高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。

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