インド料理店「ナンお代わり無料」でもうかっている? 気前のいいサービスの裏にしたたかな計算
J-CASTニュース / 2024年4月29日 18時0分
定番のインドカレープレート(画像はイメージです)
インド料理店で、よく見かける光景がある。「ナンお代わり無料」のサービスだ。大きなナンを何枚も食べられないだろうが、客にとってはうれしい気前の良さ。カレーセットが1000円以下で、ナンもお代わりできる店が少なくない。
しかし、店として採算は取れているのだろうか。インド料理店の営業について聞くため、外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんを取材した。
店の数は10年間で4倍増
NHKの2018年10月5日の報道によると、NTTタウンページでの調査で2008年の「インド料理」の登録数は569件だったが、17年には2162件と4倍に増加している。
堀部さんに、ナンの原価についてたずねた。材料は小麦、油、イースト、水などで原価は30円程度だという。「もちろん来店客全員が2枚、3枚と食べると経営的には苦しくなりますが、ボリューム的には1枚で完結することが多いので、原価が良くコントロールされています」。
インド料理店では一般的に、料理に対する原価率が30%程度に抑えられているという。
また多くの場合、開店する際は「スケルトン」(内装を一から作る)ではなく、「居抜き」(飲食店の造作が残っている)のケースが多いと堀部さんは話す。物件取得費を加味しなければ、外観、厨房設備、その他を含めても初期投資は400~500万円で済む。例えば、「スケルトン」の居酒屋では、これが700~1000万円かかることもある。その半額程度で、インド料理店をオープンすることができるのだ。
出店場所にもヒント
路面店だと15~20坪くらいの店が多い。出店立地を見ると、基本的には一等地にはなく、二等地や三等地で家賃が安いところに出店し、家賃も抑えているのだと堀部さんは説明する。「ビジネスモデルとして損益分岐点は非常に低いモデルです」と述べた。
平日の売り上げが4万円として、月20日間で80万円。土日は同7万円とすると、月10日間で70万円。合計150万円ほどの売り上げだったとしても、損益分岐点が低い場所を狙って出店しているため経営が成り立っていると解説した。
「インド料理店は大きくもうけられるわけではないが、(経営を)持続できる形になっています」
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