円高進行、１円３９銭高の１ドル＝１４３円６０～６２銭…一時は１か月ぶり水準の１４３円０５銭

日本銀行本店

　５日の東京外国為替市場の円相場は午後５時、前日（午後５時）と比べて１円３９銭円高・ドル安の１ドル＝１４３円６０～６２銭で大方の取引を終えた。

　前日に米労働省が発表した７月の求人件数が低調で、労働需給が緩和したとの見方から米長期金利が低下した。日米の金利差縮小を意識した円買い・ドル売りが優勢になり、一時、約１か月ぶりの円高水準となる１ドル＝１４３円０５銭をつけた。

　厚生労働省が５日午前に発表した７月の毎月勤労統計調査（速報）は実質賃金が前年比プラスとなり、日本銀行の追加利上げ観測も円買いを促した。日銀の高田創審議委員が講演を行ったが、従来通りの方針と受け止められ、影響は限定的だった。

　対ユーロでは、１円０９銭円高・ユーロ安の１ユーロ＝１５９円２０～２４銭で大方の取引を終えた。