不法移民問題巡り舌戦、主催者がマイクを遮断…米副大統領候補2人がテレビ討論会
読売新聞 / 2024年10月2日 13時30分
【ワシントン=池田慶太、ニューヨーク=山本貴徳】11月の米大統領選に向け、副大統領候補2人のテレビ討論会が1日、ニューヨークで開かれた。民主党のティム・ウォルズ・ミネソタ州知事(60)と共和党のJ・D・バンス上院議員(40)は中東情勢や経済などを巡り激しい舌戦を交わした。両氏の討論は今回のみで、両陣営にとって最後の直接討論になるとみられている。
討論会はCBSニュースが主催し、1時間半行われた。
イランのイスラエル攻撃を巡り、ウォルズ氏は「イスラエルが自国防衛能力を持つことは絶対的に必要だ」と述べ、イランや親イラン武装勢力に対抗してイスラエルを支援し続ける考えを示した。バンス氏は、司会者からイスラエルによるイランへの先制攻撃の是非を問われると、「同盟国が悪者と戦っている時は常に支援すべきだ」と述べ、容認する姿勢を見せた。
経済分野では、ウォルズ氏は共和党大統領候補のトランプ前大統領が富裕層の税制優遇導入を目指していると批判し、トランプ氏が計画する関税引き上げはさらなる物価上昇(インフレ)を招くと主張した。バンス氏は「(民主党大統領候補の)カマラ・ハリス氏が中間層の問題に対処する素晴らしい計画を持っているなら、今それを実行すべきだ」と反論した。
ウォルズ氏は気候変動を「でっち上げ」と主張するトランプ氏を批判し、「気候変動は本物だ」と訴えた上でクリーンエネルギーに投資する考えを示した。バンス氏はトランプ氏の意見に賛同するか問われたが、直接答えなかった。
討論会は無観客で、相手の発言中はマイクをオンにするルールで行われた。不法移民問題を巡り、両者が司会者に従わず発言を繰り返したため、主催者がマイクを遮断する場面もあった。
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