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宮崎空港の誘導路爆発2分前にJAL機走行、半径200mに金属片…不発弾探査の記録を再確認へ

読売新聞 / 2024年10月2日 22時11分

 2日午前8時頃、宮崎空港(宮崎市)の滑走路につながる「S6誘導路」で爆発が起きた。爆発したのは太平洋戦争中に米軍が投下したとみられる不発弾で、誘導路に穴が開いた影響で滑走路も閉鎖され、計87便が欠航した。国土交通省が陥没を埋め戻し、2日夜、空港の運用は再開された。同省によると空港の誘導路や滑走路で不発弾が爆発したのは初とみられる。

 同省宮崎空港事務所などによると、爆発は旅客ターミナルから東に千数百メートルの場所で起き、誘導路に長さ約7メートル、幅約4メートル、深さ約1メートルの穴が開いた。「ショルダー」と呼ばれる誘導路の端付近で、航空機の車輪が通る場所ではないものの、上部を翼が通過することがある。

 不発弾は地上から1メートル以内に埋まっていたとみられ、半径約200メートルにわたり金属片などが飛散した。爆発の約2分前には、羽田行きの日本航空機が誘導路を走行していた。

 現場で陸上自衛隊の不発弾処理隊が撤去作業を行い、午後3時10分頃までに残存していた不発弾の一部を撤去した。陸自によると、爆発したのは米軍製250キロ爆弾で、戦時中のものとみられる。

 空港施設を整備する際には必ず不発弾の探査を実施した上で工事を行う。宮崎空港事務所の加藤浩介・空港長は2日の記者会見で、「地下調査は実施されたと考えており、ほかに不発弾がある可能性は低い。利便性とのバランスを考え、飛散物の回収や埋め戻しが完了し次第、運航を再開する」と述べた。

 空港関係者によると、S6誘導路は、平成に入って拡幅工事を実施しており、今回の爆発は新たに広げた場所で起きたとみられる。国交省は当時の不発弾探査の記録を改めて確認する。

 この日、宮崎空港では、航空各社のカウンター前に払い戻しなどを行う人の列ができた。沖縄に向かう予定だった宮崎県国富町の男性(68)は「他県の空港から向かう便を探しているが難しい。このままだとホテルもキャンセルしなければならない」と話した。

 宮崎空港は1943年に日本海軍の飛行基地として建設され、終戦後、民間空港となった。宮崎市によると、市内で56年以降に見つかった不発弾24発のうち5発が宮崎空港の敷地内で発見された。

 国内では各地の空港で不発弾が見つかっている。

 2020年4月には那覇空港(那覇市)の第1滑走路付近で、沖縄戦で投下されたとみられる3発の250キロ爆弾が発見された。12年10月には仙台空港(宮城県岩沼市、名取市)の滑走路付近でも不発弾が見つかった。

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