テスラ７～９月期のＥＶ世界販売、前年比６％増…米国や欧州では伸び悩み市場予想を下回る

充電するテスラ車＝ＡＰ

　【ニューヨーク＝小林泰裕】米電気自動車（ＥＶ）大手テスラが２日発表した２０２４年７～９月期の世界でのＥＶ販売台数は、前年同期比６％増の４６万２８９０台だった。３四半期ぶりに前年同期を上回ったが、市場予想は下回った。

　米メディアによれば、中国でのＥＶ補助金拡大により、中国での販売が伸びた。一方、米国や欧州では販売が伸び悩み、市場予想（約４６万４０００台）は下回った。２日のニューヨーク株式市場でテスラの株価は一時６％安となった。

　テスラは時価総額で世界最大の自動車メーカーだが、今年に入って２四半期連続で販売台数が前年同期を割り込んだ。米国ではハイブリッド車（ＨＶ）に押されてＥＶ需要が減速し、中国ではＢＹＤなどとの競争が激化している。今回、３四半期ぶりに販売台数が前年を上回ったが、今年１～９月の合計販売台数は依然として前年同期の実績を２％下回っている。

　テスラは今月１０日に自動運転タクシーの試作車を発表し、新たな配車サービスについても明らかにするとみられている。ＥＶ販売が伸び悩む中、新たな収益源と位置づける方針だ。