ＳＮＳの警察手帳の画像で男を信用、７０代女性が１億２０００万円だまし取られる

鹿児島県警察本部

　鹿児島県警は２９日、県内の７０歳代女性が計約１億２０００万円をだまし取られるうそ電話詐欺の被害に遭ったと発表した。県内で発生したうそ電話詐欺の被害額としては過去最高という。

　発表によると、女性は７月下旬、警察官を名乗る男から自宅に電話があり、ＬＩＮＥでのやり取りに誘導された。送られてきた警察手帳の画像で男を信用。「あなたは詐欺事件の重要参考人。紙幣番号を確認する必要がある」などと連絡を受け、１１回にわたり計約１億２０００万円を東京都内の住所に郵送した。県警が別のうそ電話詐欺事件を捜査する中で女性の被害が発覚した。

　県警によると、県内の９月末までのうそ電話詐欺とＳＮＳ型投資・ロマンス詐欺の被害額は計約１４億１０００万円に上る。県警は「警察官がＳＮＳで警察手帳の画像を送ったり、事情聴取などをしたりすることはない」と注意を呼びかけている。